新聞で見かける「波紋が広がりそうだ」「議論を呼びそうだ」は記者や新聞自身の想いを込めたメッセージ

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これは新聞やテレビの報道が、プレス(事実の伝達)とオピニオン(伝え手側の意見や主張)をしっかりと仕切り分けしているのか否かの問題と合わせ、考えねばならない、気を付けねばならない事柄。指摘されている言い回しは得てして、伝え手側の主張や意見が含まれており、そこには事実からかけ離れた内容が示されている事になる。「波紋が広がりそうだ」「議論を呼びそうだ」なら、その具体的理由や根拠を示さなければ。

それこそ記者側が批判したい内容の事案記事すべてに「波紋が広がり、議論を呼びそうで、批判の声が上がりそうで、影響を与えそうだ」と最後に付け加えれば、印象操作が可能となってしまう。極論ではあるけれど、つまりはそういうこと。

視聴者が、読者が求めている報道は「事実」であり「正しい情報」。書き手の「真実」や「正義」は求められていない。それを知らしめるものは報道では無く、言論であり論説。混ぜるな危険。


この「プレスの中にオピニオンを混ぜて、プレスであるかのようにオピニオンを語る」方法は、以前から何度か取り上げている。また報道に携わる者の中には、それこそが社会正義であり正しい手法であり、何の悪びれた様子もない人もいる。先日の【「私達記者は正義。がんばる。」よろしい、それでは君らジャーナリストの正義は 一体どこの誰が保障してくれるのだね?】が良い例だね。

見方を変えればそのような言い回しが含まれている記事があれば、そこで語られている事実に対し、記者なり媒体はあまり気に入らないと考えている......と判断し、一歩引いて読み直すフラグとしてもよいかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2016年2月26日 07:36に書いた記事です。

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