ソーシャルメディア上で(印刷された)グラフや表を見てもすぐに「正しい」と思うのは禁物

| コメント(0)


スマートフォンの普及に伴い紙媒体上のグラフもすぐにネット上にデジタルデータとして掲載されるようになり、また企業自身もウェブ上に記事を掲載することから、ソーシャルメディア上に話の裏付け的な、あるいは話そのもののトリガーとなるような形で、グラフや表を掲載する事例を多く見かけるようになった。ウェブ関連の研究で、単なる文章よりも映像(図や動画)がある方が注目されやすく、目を通してもらいやすいことはすでに知られているので、集客アイテムとしても使われているのだろう。無論話を分かりやすく、確からしさを担保する意義もある。

他方この状況を悪用している事例も少なくない。つまり、印刷されている文章やグラフ、図表の取り込みなら、あるいは企業が作ったような見た目のグラフならば、それは正しいものだとして見てしまうことから、グラフそのものに錯誤を誘導するような、あるいはデータそのものが別物だったり間違っていたりするようなものを用いるケース。数年前の太陽光による電力の買い取り価格に係わるグラフは非常に有名だし、【教授職にあるものがデータをねつ造してはいけません】なども良い例。

先日も出生率関連で意図的と思われる期間で断ち切られたものが出回っているのを見て、ツッコミを入れたこともある。また昨日からは日本の人口に関してのグラフが出ているんだけど、どうも予想値がおかしな値に振れている。出展らしきものは書いてあるけど、そのグラフがどこに掲載されていたのかまでは書かれていない。おかしな見え方をするグラフは、少なからずがおかしな場所を出展としていたり、随分と昔のデータを用いた古い記事によるものだったりする。

出元が不確かなモノの場合、たとえそれが印刷物や企業が挙げたものであっても、鵜呑みにすることはリスクが高い。それを覚えおくだけでも、随分と惑わされずに済むようになるのだろうね。特に新聞記事において、どこの、いつの新聞かが分かるような領域があえて外される形で撮られた写真は、要注意ってのが経験則ではある。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2016年3月13日 06:53に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「マクドナルドの業績のざっくりまとめ」です。

次の記事は「レゴ ニンジャゴー マグマブリッジ 70753 取得」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30