詐欺師の「顧客選別」という方法論、今の報道も用いているのかもね

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これは指摘を受けてなるほど感を覚えたお話。どこから見ても詐欺以外の何ものでもない、ペテンでしかないもの、ウソだらけの話に関して、どうしていつも一定数の「騙される人」が存在しえるのか。報道番組と称する番組にしても、ウソ偽りごまかしの類が繰り返されているにも関わらず、それを事実であるとして、報道として見てしまう、信じてしまう人が少なからずいる。

これは人をだますような魔法を使っているのではなく、騙せるような人のみを相手にできる、フィルタリングする仕組みになっているがための結果。元より精査能力が無い、低い人、あるいはそこそこあっても自分がひっかかったと認めたくない人。それら、騙す側からすればカモな人のみが集まるよう、意識的、あるいは無意識のうちに選別を行っているという話。

ちょいと昔に話題に登った、某番組に関する「いやだったら観るな」発言も、あるいはこれに係わるものなのかもしれない。


単に騙された人ならば素直にその世界に浸透するだけなのだけれど、ある程度もやもや感を持ち「騙されてるかもなあ」という想いはあるけど、同時に、それ以上に「自分が騙されている」=「自分は間違っている、愚かだ」を認めたくないために、執拗なまでに信じ込む人の方が、むしろ他人にその虚実を「布教」する可能性は高いのかもしれない。

先日の【自分が不安だとしても、それを他人に押し付ける必要は無い】にも通じるところはあるのだけど、自分が騙されていると認めたくない、自分が疑っている内容は真実だという支えを得るのには、一人でも多くの同意者を得るのが手っ取り早い。そのためには「布教」が欠かせないという次第。まぁ、これは、実金銭のやりとりも合わせると、マルチ商法での典型的パターンだよね。


で、この手法が先日の報道ステーションの震災の日の番組で行われていたとの指摘は、ああそうかと頭の中でシナプスがいくつかびびびとうなりつながった感じ(番組そのものは観ていないけど、山ほどアレがナニだったという話は各種資料と共に入ってくる。公共の電波を用いて、電波を流すのは如何なものか的なレベルだったようだ)。

指摘にもある通り、顧客選別の方法論そのものは悪い話じゃない。何しろ全人類を相手にした商売などできはしないのだから、よりコストパフォーマンスの高い対象に絞った上で、手の届く範囲での対処をした方が良い。美味しい料理を提供する調理師が「自分の料理でひとびとを幸せにしたい」と思っても、数十億人を相手にするわけにはいかない。

今件では報道ステーションのやらかしがトリガーとなっているけれど、テレビを中心とした報道全般、ジャーナリストを称する人達の言論にもいえること。メルマガなどの囲い込みは非常に良い例かもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2016年3月13日 08:31に書いた記事です。

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