フリーランサーに対して「この日は空けておいて」と言っておきながら、直前になって「やっぱなくなりました」と言うのは戦線布告に等しいと、サラリーマン諸氏には理解していただきたい。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2016年3月9日
正規にしても非正規にしても相応に就業地に足を運んでお仕事をする勤め人と異なり、フリーで働いている自由業・自営業の人は、フレキシブルな仕事のスケジューリングが求められる。時間そのものに大きな価値があるわけで、指摘の通り拘束を求められたら、その日には他の用事を入れることはできない。その上で「やっぱナシ、てへぺろー」なんてことになったら、他の仕事を入れるってのは難しい。ホテルや旅行パックと同じように。
なのでこのような状況の場合、普通ならばキャンセル料的なものが発生してもおかしくはないのだけど、なぜかその類のものが発生した話は聞いたことが無い。依頼する側は概して普通の勤め人だから「時間が空いたら別の仕事をすればいいよね、俺様悪くないよね、むしろ余裕を作ってあげたのだから感謝されるかも」的な感じなのかもしれない。
弁護士も依頼人に代わって専門知識を生かしつつサービスを提供する事業者にすぎないわけで、ラーメン屋がお客様のために熟練の技で美味しいラーメンを提供するのと全く同じなんじゃないかと思うわけですね。「市民から尊敬を集めるべき」という前提に立つ必要はないわけで。
— 高橋雄一郎 (@kamatatylaw) 2016年3月11日
そうすると、個々の弁護士の事業戦略としては、いかに依頼人が満足できるような、また、リビーターになってもらえるようなサービスを提供できるかということにかかっているわけで、そのために日々研鑽を積む。そうやって差別化をはかってコモディティ化を避けるわけ。ラーメン屋と同じなわけですよ。
— 高橋雄一郎 (@kamatatylaw) 2016年3月11日
自分の場合は、即独2年目ぐらいから特許侵害訴訟に注力することにして、他の特許系法律事務所の半額程度の手数料で10倍ぐらの事件数を受任した。共同受任もやった。徹底的にハードに寝ないで起案して、かなりの経験を積めたし書式も定型化できた。それで少しばかり差別化できたので今があるの。
— 高橋雄一郎 (@kamatatylaw) 2016年3月11日
もちろん将来は続かないかもしれないですよ。でも、ひたすら特定分野の事件だけを毎日毎日繰り返している人って案外生き残れるかもししれないわけで、それに人生をかけているわけですよ。
— 高橋雄一郎 (@kamatatylaw) 2016年3月11日
私の場合は監査法人のIPO部門にいた人脈を最大限活かして独立した結果が、ちょいアレな上場企業も含むベンチャー周りの仕事だったんだけど、そこで実績が出来ると色んな会社からも声をかけて頂けるようになったけど、何れにせよブレイクのキッカケになる様な仕事を早めに掴むのは大切だと思う。
— ボヴ (@cornwallcapital) 2016年3月12日
弁護士もある意味、就業スタイルとしてはフリーランスに近い。プロの職人、匠の人って感じ。リピーターの確保のためのサービス提供や、その為の日々の修行云々、そして「別の所でもいいじゃん」的な状態=コモディティ化を避けるという発想は、何も弁護士に限った話では無く。ナンバーワンでは無くオンリーワンって考え方はとても大切だと思う。その際に、どの方面でオンリーワンとなるかは、自分自身の好き嫌いや技能を見極める必要が出てくる次第。繰り返しの日々は地味だけど、その蓄積で自分を形作り、秀でた存在となることを目指すってのは、とても勇気を貰える言葉に違いなく。
あと、最後に触れられている「ブレイクのキッカケになる様な仕事を早めに掴む」ってのは多分に、そのきっかけに気が付けるか否かってのも重要。センスも磨かなきゃならないってことだね。あるいは元からその類のものを持っていれば、普通の人なら指と指の間から零れ落ちていくチャンスですらもがっつりとつかみ取れるってことなのだろう。
(不当なまでに)安い業者に対抗して値下げを始めた→業績が悪化した→対抗値下げをやめた→結果として自社は今も存続している
— 葛葉(レオポン?推し) (@Cuznoha) 2016年3月12日
ふむむ。フリーもこれでいいと思う。
【家電量販店の「値引き交渉」に異変? 現役店員が明かす現状:週プレNEWS】https://t.co/klsGPiSIhU
低すぎる報酬で請けている人がもっと○○、というご意見もたまに見かける。そのご意見はまったくもって正しいと思うんだけれど、管見では、問題の解決にはおそらくつながらない。格安で請ける人はいつの時代もいて(新たに次々と参入してきて)、決していなくならない。
— 葛葉(レオポン?推し) (@Cuznoha) 2016年3月12日
まずは自分自身が安値の世界とは違う世界で生きること、安値ではない人が増えることしか、ギャラの長期低落スパイラルから抜け出す方法はないと考えている。
— 葛葉(レオポン?推し) (@Cuznoha) 2016年3月12日
最後はギャラ......というか報酬対価の話。これは以前イラストか何かに係わる「ボランティア感覚、お小遣い稼ぎの雰囲気で粗製乱造の製作プロセスが生じると、市場全体の相場が落ちてプロが食えなくなる」という話にもつながってくる。結局、値を落とさずに居ても集客が継続できているのは、相応の質を確保しているからであり、この辺は直上の「オンリーワン」につながるのだろうな。
そのためにも死ぬまで毎日が勉強。常に周囲にアンテナを張り巡らし、世の中の需要に合わせる形で、新しく便利な技術は積極的に取り入れ、しかも自らの個性、やりたいことは頑なに守り個性として、他人に価値ある物として見えるように磨いていく。
難しい話には違いないけど、それを成していかないとフリーランスとして継続していくのは難しいのだろうね。
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