電気代やガス代が昨年夏からもりもり下がっているのですが、それ関連の報道ってそういえばほとんど聞かないよねえ、という実態を統計局の数字を見ながら気が付くなど。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年3月20日
電気代・ガス代の前年同月比推移(二人以上世帯) (
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年3月20日
電気代・ガス代の出費動向をグラフ化してみる https://t.co/vuOE5y9fqH より) pic.twitter.com/XofvH51eK2
昨日の本家サイトの【電気代・ガス代の出費動向をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2016年)(最新)】でデータ精査などをしていてあらためて気が付いたこと。一時はあれだけ騒がれていた電気代やガス代が、もりもりと下がっている。昨年同時期に同じ記事を書いた時には「高くて困っちゃうよね」的な話だったのが、その後するすると値を下げて、面白いようなグラフが完成してしまった。
原油価格の下落は2014年夏以降で、ガソリン代は同年秋辺りから下落をはじめているけれど、それより少々遅れる形で資源価格全体としてのだぶつき感が強まり(恐らくは中国の景況感の後退が要因だろう)、値が下がり、結果として家計単位での電気代やガス代も単価が落ちたおかげで下落。ガス代に関しては天然ガスそのものの単価に加え、原油価格の低下で輸送費用が下がったのが大きい(日本に輸入されるガスはLNG。タンカーで運ばれてくるのだ)。
で、これだけダイナミックに下落はしているのだけど、そういえばその類のニュースってあまり聞かれないし、語られたこともないよなあ、と改めて気が付く。電気代やガス代の上昇には、それこそツチノコを見つけたかのような大騒ぎをしていたのに。まあそれに関してはガソリン代もあまり変わりはないけれど。
人間の性として、ポジティブよりネガティブの方が注意をしやすい・されやすいのが主要因だろうし、報道の姿勢にもあるのだろう。褒めるより、喜ぶより、叱責する、悲しむ方がウケは良い。ポジな話をすると多分に、「俺は不幸だ」的な別例を挙げてキレてくるケースがあり、それが妨げになっているのだろうなあ、という悲しい考えもあったりする。妬み、そねみ、的な。「電気代がまた上がりました」ではニュースになるけれど、「電気代がまた下がりました」ではニュースにしない。容易に想像ができるよね。
そういう意図的、あるいは無意識な取捨選択が繰り返されると、世の中にはネガティブな話ばかりが蔓延しているように思えてくる。それを打ち破るのが俯瞰的な眺め方であり、データによる物事の見据え方に違いないのだよね。
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