@tatamin_ttmn マジですか...。私はまだ経験浅いからですけど「互換インク買ったけどインク表示でない。不良品やから金返すか純正品と無償交換しろ(当然開封、使用中。さらにパケに残量表示未対応記載)」って言ってきたクソ客は居ましたけど、まだそれが可愛く見えるレベルですね...。
— hiromin (@Hiromin5118o) 2016年3月30日
震災後特に幅を利かせるようになった「ゼロリスク絶対論」的な話。これまでも例えば高精度の家電商品や医療品関連の話で、ゼロカンマ数%の割合で発生しうる、けれど大勢的にはゼロに等しい事案が発生した時に、必要以上に騒ぎ立てたり、逆にそれの可能性を盾にして脅しをかけたり、絶対起きないことを求めてきたり。数理的な思考が出来ない、あるいは出来ないふりをしてより多くのお菓子をゲットしよう的な悪だくみを正当化する悪筋が少なからず見えてきている。
とりわけ家電商品とか医療品では、利用者の幅が広がり、思考レベルが高いとは言えない層、あるいは騒げば自分の益が増すであろうことを経験則として知っている人たちも利用することになったこともあってか、事例が増えている感はある。無論、ソーシャルメディアの普及に伴いその類の個々の対応者の具体例が可視化されてきたのも一因だろうけど、当方自身も経験則として店舗などの接客がなされる場面で、直に目撃するケースが以前と比べると増えている。
また、バルク品や互換品も流通量が増えて、かつそれを利用してのトラブルも当然増えるのが、この類の「ゼロリスク絶対論」の話を掘り起こす一因にもなる。
「不良品なので返品にきた」「パッケージに記載のとおり一カ所のドット欠けは不良品ではありません」「メーカーと販売店の怠慢による「都合」の話は聞いちゃいない」「ならあちらの、全数検品をうたったお高いやつを買って」以下堂々巡りhttps://t.co/gEAJGzdveZ
— 艦隊のアイドル那珂ちゃん (@ndmk_mgnt_bot) 2016年3月30日
@tatamin_ttmn 値段だけで選んだ挙げ句にパッケージの日本語も読まず、「不良品売りやがって。どないしてくれるんや」とか、最初対応した時にガチで何言ってるのか分からなかったです。
— hiromin (@Hiromin5118o) 2016年3月30日
今更ながらにタタミンさんのTwitterと、そのリツイートを見てると、家電業界ってメンタル強くないとやってられないなぁ...って思う。正直、さっきの互換インクのお客対応した時めっちゃアタフタして先輩に助けてもらったんだけど、そん時めっちゃカウンターの中で足震えてたの覚えてる。
— hiromin (@Hiromin5118o) 2016年3月30日
「互換インクダメなの?絶対故障するの?」
— タタミン (@tatamin_ttmn) 2016年3月30日
『可能性の話でして』
「じゃあ絶対大丈夫なんやね?」
『ですから絶対とは我々言えませんので』
「じゃあこんな商品置くなや!絶対大丈夫なインク出せよ!」
『純正品』
「高ェよ!帰る!」
『あざしぁー!またのご来店全くお待ちしてませんー!』
「安かろう悪かろう」の言葉は見方を変えると、良いものにはそれなりのコストがかかるので高くなるってのを意味する。チェックの際に不良品を除く工程を加えれば、そのチェック自身にお金はかかるし、不良品は廃棄なり分解する必要があるので、その分のコストは良品に上乗せせざるを得なくなる。正規の商品が高いのは、相応の理由がある......ってのは、以前カメラ用の充電池周りでも記事にした話。下手に安いからと互換品に手を出すと、かえって高くつくよ、的な。
家電の類でこのような話がとりわけ多いのは、家電そのものが複雑化したのも一因なんだろうなあ、という気がする。超良い例が電話。昔のようなダイヤルで番号まわして受話器を取ってってぐらいならば、トラブルリスクはほとんどない。でも今はスマートフォン。契約やらアプリ利用やら課金やら詐欺防止やらで、超えねばならないハードルが多すぎる。結局自動車と同じで、一定レベルの技術を取得できるようになるまでは、使えないっていう許可制にするしか、トラブルを減らすのは難しいのだろうね。
先日科学者周りの話でも言及したかもしれないけれど、まっとうな専門家であれば「絶対」という言葉はまず使えない。さまざまな可能性を認識しているから。過去のイレギュラーな事例を知っているから。確率論としてゼロはありえないことを理解しているから。
「絶対とは言えません。なので、最終判断はお客様自身でお願いします」って言葉をどうして理解出来ない人間がここまで多く、しかもその年齢まで生きてられるのか信じられない。自分の倍どころか3倍以上の年齢ですら理解してくれない人が居るのが怖い。
— hiromin (@Hiromin5118o) 2016年3月30日
安易に「絶対」って言葉を使ってきたあげく、「顧客が本当に必要だったもの」に出てくる営業マンぽい営業しかしてきてない中年のおっさんにそう言う口頭ガードマンぶつけたいですね...。 https://t.co/b4jBkEJokh
— hiromin (@Hiromin5118o) 2016年3月30日
世の中に絶対はありえない。可能性、期待値の問題で、それに近づけることはできるけど。結局は期待値計算をした上で、それが損得勘定で合致するか否かの問題。この概念を身に着けることができれば、随分と世の中を上手に、そして快適に、有意義に過ごせるはずなんだけどな。先日の【「開けてみるまで中身は分からない」的な商品は業者からマージン込みで直接買った方が安くつく】も、実はその類の話でしかなかったりするわけで。
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