病気などの症状がはた目で良くなった状態は完治したとは限らないのだよね

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これは以前にも触れた記憶があるのだけど、病気などの病症がはたからの見た目や当事者の行動などから「完全に治ったのだな」「完治したのね」と認識されるほどとなっても、実のところは完治とは別の状態だというのは良くある話。大病を患うと完治してもヒットポイントの上限が削れる云々ってのとはまた別ね。

見た目は健常者と同じでも実は病気持ちってのは結構ある話だし、それとは別で現状でも病気持ち、病症が存在するのだけど薬などで抑えている人ってのは結構いる。完治とは薬などの対応をしなくてもその病気の状態に移行しない、病症が起きないことを指すのであり、薬などで対応している人は(見た目はともかく)実情は完治とは程遠い。

その概念の一つが寛解(かんかい)。全治とまでは言えないが、病状が治まっておだやかであることとか、症状が一時的に軽くなったり、消えたりした状態。勝手にそうなることもあるし、薬などで対処療法で無理矢理その状態に持って行ってるってのもある。問題部位を削除するのならともかく、医療の大部分は人の治癒能力を手助けしたり、治癒能力に期待しての対応に過ぎないから(直接問題となる部分を攻撃して無くすってのは実のところあまり多くない。傷が治るのもパテを塗っているわけじゃなく、自然に治るのを促進するために消毒したりばい菌が入らないようにするのがよく成される手立てだし)、その部分に期待できない場合は、薬で代用することになる。壊れそうになった橋の橋脚に、つっかえ棒を継ぎ足すようなもの。

なのではたから見たら健常者な元病人が、今は本当に健常でかつての病気が治ったとは限らない。健康そう、病気が治ったかのように見えるだけかもしれない。わざわざ気を使うとかえって相手まで気苦労を持つのでそこまではしなくてもいいのだけど、揶揄をしたりネタに使うのは止めた方がいいと思う。実際には闘病をなお続けていて、的外れどころか酷い中傷をしていたことになるかもしれないからね。

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このページは、不破雷蔵が2016年4月10日 07:00に書いた記事です。

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