エンゲル係数はこの2、3年で急上昇しているけれど

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先日本家サイトの【エンゲル係数の推移をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2016年)(最新)】内のグラフを用い、エンゲル係数が急上昇している、生活は急に厳しくなった、だから政府が悪い社会が悪い今度の選挙に向けて云々という話がちらほらとソーシャルメディア上に挙げられるようになった。

記事本文でも書いてあるけれど、エンゲル係数が生み出された当時と現在とでは随分と社会環境は変化してるし、ここ数十年、さらにはここ数年の間でも、数字周りで多分な違いが生じるようになってしまっている。エンゲル係数が消費支出に占める食料費の割合を示す値に違いは無いけれど、それがそのまま生活の質の高低を示すとは言い難くなっているというのが実情。


詳しくは上で述べたさまざまな条件の変化に伴うもの。特にスーパーやコンビニの業界発表による月次業界売上レポートで、繰り返し「中食順調」とのコメントが出ているし、実際にスーパーやコンビニに足を運べば、中食系の食品、PBを中心とした冷凍食品の盛況ぶりは認識できるはず。また、高齢者の利用が増してきたってのも大きい。ただでさえ人口構成比で増加中、しかも食にこだわりを持ち高いエンゲル係数が発生しやすい高齢者の割合が増えていて、その高齢者が使う度合いが増えているとなれば。

この辺りは色々と資料をまとめて体系立てて、一つの論説的な記事をつくりたい所ではあるのだけど。正直手探りの状態ではあるし、リソースの配分が行き渡らないのが実情。覚書のメモは増えているのだけどね。

ともあれ。今の日本ではエンゲル係数は、単純に食の傾注度を示すものであり、生活の苦しさを示す指標としては今二つぐらいであることは知っておいた方が良い。指標云々というのなら、その中身(食されているもの)にもスポットライトを当てた方がよいのだよねえ。

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このページは、不破雷蔵が2016年5月16日 07:21に書いた記事です。

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