初めてライターや作家とかかわった税理士は腰を抜かす。「えーっ! 振込があるまで正確な原稿料がわからないんですか!」「売り掛け、買い掛けって概念ないんですか!」「納品日は原稿渡した日じゃないんですか?」
— 永山薫@マンガ論争 (@Kaworu911) 2013年4月3日
2013年4月のツイート。売り掛け・買い掛けの概念は、青色申告してればあるはずだが、まぁ、どれもありがち。しかし全員ではないよ。 / "Twitter / Kaworu911: 初めてライターや作家とかかわった税理士は腰を抜かす..." https://t.co/SEzKhukYXn
— 亀@渋研X(低空飛行中) (@kamezonia) 2016年5月4日
確定申告はまだずっと先の話ではあるのだけど、この類の話は定期的に登ってくる。特に自由・自営業、中でも作家やライターなどのクリエイティブ系の人は、自前でお金を計算する機会があまり無いため、その辺が随分とざるになりがち。まぁ、家計簿をつけている人もさほど多くないし......。
確かに青色申告をしているのなら、売掛・買掛の概念は認識していなければおかしい。ただ、青色は色々と特典も多いけれど、その分面倒なことも増えて来るので、白の方が費用対効果を考えると良いと判断できるケースも多い。さらには税理士先生などに丸投げで、その辺の把握すらしていない人も多いのではないかな(この辺りの内情に係わる統計って、実はあるようで無い)。無論がっつりしっかりしている人もいるだろうけど。
ただ、特に作家周りは文章書きも絵描きも、以前契約書周りで言及しているはずだけど、この辺の商習慣に関してかなり曖昧、他の業態から見ればいい加減だったりする。
税務申告周りの話は基本的に、適切な額を支払い、徴収を受ける。税務署側も菜種油を搾り取るように云々ではなく、適正な額の徴収をするだけ。
そういうことがあるから、作家や漫画家の業務経験のある税理士さんは重宝がられるのよね・・・アタシは初めて確定申告したとき、相談窓口にいいた税理士さんが「名前は言えないけど、結構有名な作家さん」の担当してた方でね、すごくいろいろ丁寧に教えてくれて、おかげですごく助かったよ。>RT
— SOW@「戦うパン屋」四巻3/31発売! (@sow_LIBRA11) 2016年5月3日
「そうなの、作家さんなの? デビューは? 二年目かい。ふむふむ・・・家は、どれくらいのとこ住んでる? ワンルーム? よし、この間取りならこれくらい行ける・・・光熱費は? ああもう、毎月平均最低これくらいっての教えて。よし、ならこれくらいはいけるね!」
— SOW@「戦うパン屋」四巻3/31発売! (@sow_LIBRA11) 2016年5月3日
「本とか買う? マンガでも雑誌でも大丈夫。よしよし・・・なら月最低これくらいはいくね。交通費は? う~ん、これからはスイカでチャージのたびに領収書とっときなさいね。とりあえずこんくらいは行っとこう」
— SOW@「戦うパン屋」四巻3/31発売! (@sow_LIBRA11) 2016年5月3日
「いいかい? 君のお仕事ってのはね、何がどうなって、仕事に結びつくか、わかったもんじゃないんだ。だとえボツ原稿だって、業務の一つなんだからね? あと、今は役に立たなくても、あとに役に立つ可能性がゼロじゃない。である以上、必要経費なんだよ」
— SOW@「戦うパン屋」四巻3/31発売! (@sow_LIBRA11) 2016年5月3日
「ネット代や携帯代も、プライベートで使うかもしれないけど、仕事でも使うでしょ? プライベートでなくてもなんとかなるけど、仕事ではなくなるとできなくなるでしょ? ならこれ必要経費なんだよ」
— SOW@「戦うパン屋」四巻3/31発売! (@sow_LIBRA11) 2016年5月3日
「いいかい? 税務署の仕事っていうのはね、『取れるだけ取る』、じゃなくて『適正な額を取る』なんだよ。だからね、納税者はとにかく必要かと思ったものは全部申告する。ダメなときはこっちもプロだちゃんとダメっていうよ。一番ダメなのは、言う前に遠慮すること。それが一番不健全な納税なんだよ」
— SOW@「戦うパン屋」四巻3/31発売! (@sow_LIBRA11) 2016年5月3日
「もし違ったとして、税務署が聞きに来ても、いきなり脱税だって罪になんてならない。ちゃんと説明して、その上でダメなら再計算して差額を支払う。それだけ。だからお巡りさんじゃなくて税務署の人が来るんだから」
— SOW@「戦うパン屋」四巻3/31発売! (@sow_LIBRA11) 2016年5月3日
「フリーランスでやっていくって、すごく大変なことだけど、こういうのをちゃんと1つずつこなしていくことも大切だから。頑張ってね!」
— SOW@「戦うパン屋」四巻3/31発売! (@sow_LIBRA11) 2016年5月3日
クリエイティブ系の人のお金事情は結構特殊なケースがあるので、その対応の経験があると確かに重宝がられるだろう。なにしろ具体例を知っているのだから。
特にお仕事に係わる経費の概念に関して、没になり対価が発生しなかった仕事でも業務に違いないから発生した経費は必要経費として計上できる、インフラの類は多分に必要経費となるってのは、重要な考え。対価ゼロの業務ってのは、営業活動として認識される(ので、タダの仕事でもやっちゃいけない。権限上で抵触しうる営業行為になるからってケースが侍業では多分にある)とか、インフラの業務利用面における経費計上の際の考え方「プライベートでは無くても死にはしないけど、仕事では無いとアウトになる。だから経費」ってのは重要な考え方。
ただ後者の場合、税理士や税務署の判断次第では「プライベートでも使うけど仕事でも使う。仕事では無いと絶対困るので全部経費」って考えはアウトで、「それは分かるけど実際にプライベートでも使っているのだから、根拠のある形でプライベート・仕事の利用比率を換算して、それで按分しなさい」と指導されることもある。利用時間とかね。
まぁ、お金に余裕が出て来たら、専門家に任せてしまうのが、結局は一番なんだろうな。自分でやってもいいけれど、やはり色々と手間はかかるし時間も必要。その時間が一番大切なのが、クリエイティブ系のお仕事だからね。
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