.@panseponse7 さんの「吉田豪さんが『冨田真由さん刺傷事件』についてTV番組からの電話取材を受けた結果→「こんな説明していない」意見続々」をお気に入りにしました。 https://t.co/5Ady73Cn4z
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年5月25日
先日のアイドルというかシンガソングライターというか、ともかくその界隈の女性が自称ファンなる人物に被害を受けた事案で。その方面の専門家がテレビ局から電話取材を受けたところ、まったく的外れな形で報じられ、自分の名前が使われてしまったとのお話。以前にも【新聞やテレビへの対応は口頭厳禁、文章を渡して「いじるな絶対」がおすすめ】などで似たような話はしたのだけど、恐らく今件のようなケースはこれまでにも日常茶飯事的な形で発生しており、単にやられてしまった側の意見が第三者に公知されていなかった、公知できる手法が無かった、泣き寝入りをしていただけだったのだろう。
名前だけ使われて語ったことと別の内容を語ったかのように伝えられてしまう。以前から起きていたってのは、例えば企業レベルや政治家の話では【報道される側の一次情報公開のススメ】や【「麻生首相がドイツを名指しで批判した」と報じられた記事などを検証してみる】など、自分が精査した限りでも色々とある。個人の専門家に対しても似たような事が多々あったとしても不思議では無い。
新聞やテレビから専門家として意見を求められたとしても、長い解説をしても端折られる。良い意味で概説的なまとめ方をされるのならまだしも、主旨を違えたり曲解されたり、さらには語っていないことが語ったことにされる。そして反論の機会は同じメディアで与えられることはまずない。訂正報道など合ってなきがごとしであるし、ましてや番組や紙面を構成した専門家の言及に関して、自前で曲解してました、ごめんなさい的な話は聞いたことがない(取材の際の言及に関して「語ってませんでした」ってのはちらほら見受けられるけど)。訂正があったとしても、その間違いぶりに関して今後の対応策が提示されたことは目にしたことがない。誤字脱字の類ならともかく、意図的にやらかしたのならば、相応な対策を練り、今後同じ事が起きないような手立てを講じねばならない。
どのみち新聞やテレビで専門家に求められるのはその名前が持つ権威のみか、簡単な説明。ならば端的な解説で十分。数分かけてていねいな説明をしても、バッサリ編集されるのがオチ。
そして説明した内容と別の内容を編集なり曲解なり捏造の結果として報じられた時に「自分の説明内容と違う」と声を挙げ、その言に信ぴょう性を持たせるには、事前に自前の内容を第三者に公知する事が望ましい。報じられた後に突然「あんなことは語っていない」と主張しても、その証拠は後出しだと言われかねないからね。そして求められている解説は、どのみち不特定多数に開示される事が前提の情報。第三者に語ってはいけない内容を、専門家がメディア向けの説明として言及するはずはない。ならばその情報は、事前に公知されても何の問題も無いわけだ。
以上の事から、報道界隈から解説コメントを求められた際には公開ツイートで返事がベストとなる次第。ダイレクトメールとかではなくて、ね。不特定多数が閲覧可能で、いつ語られたかも記録に残る。報じられた内容と食い違いがあれば、すぐにツイートした内容を元に異議を唱えることができる。テレビや新聞しか情報との接点が無い人には何の意味もないだろうけど、少なくともやらかしたメディアの実態は判明する。あまりにもひどい改ざんなり捏造なら、それをネタとした他メディアの突っ込みも行われるかもしれない。
「事前に内容が開示されたら、うちの記事の価値が下がる」と反論もありうる。けれどそれを語るには、専門家の解説に対する適切な対価を提供してからの方がいいんじゃないだろうか。取材を受けた専門家が、取材・解説内容に関して新聞やテレビがどのような形で伝えるかを事前チェックしようとすると「報道の自由を担保するために云々」「事前検閲云々」との反論があるだろうけど、解説した内容を第三者に公知するのは、言論の自由の行使でしかないからね。何の問題も無く。ましてや公開しても問題の無い情報であるわけだし。
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