電話にまつわるジェネレーションギャップって、電話自体の形とか発信方法とかいろいろあるけど、最近若い人と話してて気づいたのは「かかってきた電話を取った時にまず名乗る」という作法の有無でした。ケータイでは名乗らないし、備え付けの電話でもオレオレ詐欺の影響で名乗るなって教えてるしなー。
— たられば (@tarareba722) 2016年6月12日
固定電話の存在を知らないとか、チャンネルを回すという言い回しが通用しないとか、利用されている機器の様式の変化に伴い、作法や言い回しも違ってくるジェネレーションギャップ的なもの。生活用品の技術進歩が加速的なものとなっているので、ギャップも昔と比べると随分と大きな感じはする。たとえば昔の20歳の歳の差はさほど生活品に違いはなかったけれど、今の20歳分の歳の差では、大きな差異が生じ得る。
電話が良い例で、固定電話から携帯電話、さらに携帯電話でも単なる「携帯可能な電話」からインターネット機能が使え電子メールでやりとりできる従来型携帯電話、そしてソーシャルメディアなどで意思疎通が容易になったスマートフォン。通話ができる電話には違いないけれど、使われ方は随分と変化した。
特に携帯、スマホの場合、間違い電話は稀で(登録した番号を選択してかけるから)、相手に直接リンクできるので、普通の会話のようなやり取りになる。つまりかけて来た方が名乗る場合もあるし、通知状態での電話ならば相手の端末に自分が誰かを表示するので、それすら無いかもしれない。直に対面でやり取りする場合、声をかけてきておいて自分で名乗らず、かけた相手の名乗りを待つってのは滅多にない。それと同じ感覚になっている。
また、指摘の通り、オレオレ詐欺の影響で、かかってきた電話に名乗ることがはばかられる事情もある。
プライベートなスマートフォンの利用の際にはそれでもいいのだろうけど、会社勤めなどのお仕事系の電話ではそうもいかない。電話をかける側は自分の所属組織(と名前)を相手に伝えるのは欠かせないし、受ける側は組織の代表的な役割として電話に出ているのだから、最低でも社名・所属部署を伝えることはしなきゃならない。
とりわけスマホでは既知の人とのやり取りになりやすい。暗黙の了解、礼儀作法的なものを省略しがちだし、相手が自分の事を知っているとの前提で話を進めてしまう。自宅に営業電話がかかってきた時、企業の部局にお客様からの電話が来たときなど、ケースは色々と考えられるけれど、少なくとも普段のやりとりのような「相手は自分の事を知っていて、電話がつながった時にはすでに認識している」との前提が通用しないことを覚えおくだけでも、随分とトラブルは減らせるのではないかな。
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