某作家さんから『内川たまきで検索かけても一件もヒットしない点が怪しすぎ。これ広告目的の釣りなんじゃないか』と。一応ご注意をば。|【お知らせ】フリーライター内川たまき氏と連絡可能な方を探しています(お詫び) https://t.co/qAbvKjcUwj
— 有馬桓次郎 (@aruma_kanjiro) 2016年5月31日
【お詫び】先ほど公開いたしました「フリーライター内川たまき氏と連絡可能な方を探しています」は『Caligula -カリギュラ-』の企画記事として弊誌が独自に記事を作成したものです。一部の読者様に誤解を与え、ご不快に思われる表現がありましたことをお詫び申し上げます。
— インサイド (@INSIDEjp) 2016年5月31日
インサイドといえば運用企業に関しては色々と紆余曲折があったけれど、歴史そのものは随分と古く、老舗でちょっとハードルが低い、やわらかめなゲーム解説・紹介記事を展開するゲーム専門サイトとして、鉄板の存在。それだけに、今朝確認できた今件のお話は、非常に残念。
上にある通り、ゲーム「Caligula -カリギュラ-」の企画記事、要はタイアップの広告宣伝記事だな、としてフリーライターの内川たまき氏なる人物が消息不明であることを伝えるお知らせ記事が掲載されていたものの、それが実は宣伝の一環であったという。記事内リンクにもある通り、この内川たまき氏なる人物は、インサイドの「Caligula -カリギュラ-」の紹介記事をしたためており、恐らくは今件の指摘によるドタバタが無ければ、現実とゲーム内の設定とを絡めたストーリー的な展開、疑似的イベントの仕掛けをするつもりだったのだろう。ゲームに登場する現実の場で、そのゲームのポスターを掲載したり、それっぽいアイテムを展示させて一体感を覚えさせるような、そんな感じ。
ただ今件は、色々とやらかしてしまった感がある。
いや、これ笑い事で済まないだろ。それなりに知られた業界ニュースサイトが、所在不明のライターを探す告知を出したけど実は宣伝だったなんて、本当の所在不明者の告知への信用度を毀損するだけじゃないか https://t.co/AlOYPqIUhc
— dragoner (@dragoner_JP) 2016年5月31日
今、マジで切れてる。どんな事したのかわかっているのか。SNSでの行方不明者の情報提供がストーカー事案と判別つかないから、個人による捜索が壁に打つかっている中、よりにもよって企業が運営する業界ポータルサイトが偽の行方不明者を作り上げて宣伝に使うだなんて、ネットの信用性が崩壊するだろ
— dragoner (@dragoner_JP) 2016年5月31日
— dragoner (@dragoner_JP) 2016年5月31日
.@dragoner_JP さんの「企業の公式サイトが、架空の行方不明者捜索で宣伝行為を行う」をお気に入りにしました。 https://t.co/loY2Dp6Kgh
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年5月31日
言うまでも無くこの手法は、いわゆるステルスマーケティング。広告である事を隠し、普通の記事として挙げてしまっているのだから。加えて、指摘されている通り、人探しという社会問題、実犯罪にも関わり得る状況をネタにしてしまっている。新聞のおくやみ記事・訃報で、ゲームのキャラのあれこれを、フェイクとは公知せずに載せてしまうようなもの。あるいは交番の尋ね人的なポスターでもいい。ステマ云々だけではなく、こえてはいけないハードルを思いっきりこえてしまった。
SNSでの『善意の人探し』については、個人的には『全くの善意で、猟奇殺人犯予備軍に誰かを生贄に差し出す危険行為。ストーカーやDV加害者、悪意をもつ者に利する行為』と思ってますけどね。
— KGN (@KGN_works) 2016年5月31日
とはいえ、それとこれは別ですわな。善意の悪用もまた厳禁でしょう。
さすがに「行方不明者がいます」は冗談ネタにしちゃ駄目ですよ。
— KGN (@KGN_works) 2016年5月31日
モラルがない、というだけの話ではあるけど、雑誌の企画としてそれやって騒ぎになるようじゃあねえ......
他の、製品に関する記事も信用しない方が良いレベルのモラルの持ち合わせしか無い、と見るべきです。
指摘の通り、ネット上でよく見かける人探し、ペット探しは、正直放置が一番無難な選択肢となってしまっている。探している人が本当に身内の人で困っている人なのか否か、判断が難しい。さらには本当に困っていても、それが当人の視点だけであり、第三者から見ればストーカー行為でしかないこともある。さらには当人の視点でかつ肉親などであったとしても、DV加害者である可能性は否定できない。断片的な情報だけで善悪を判断し、場合によっては致命的となりうる情報を提供するわけにはいかないから。
「自分の子供が家出してしまった。こんな特徴でこの辺りにいるかもしれない」との親の話は、実はその親がDV加害者で、子供は公的な支援のもとに逃げ出している可能性はある。「こんな特徴のペットを探しているのですが」は、そのペットの飼い主の所在を見つけ出すための、ストーカーの手口かもしれない。
今件記事は、媒体全体としてその類のセンスに係わるチェック機能が働いていなかったことを意味する。百歩譲って企画記事そのものの存在はアリにしても、「広告」の明記は今や当然のことではあるし、ましてや触れて良いネタと良くないネタの境界線は理解しなければいけない。
ちょっと考えれば、マズイかな、というのは容易に分かるはずなのだけどね。
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