「ググれ」が「ググるな危険」になる可能性

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先日本家サイトで記事を執筆する際に調べものをしていた時のこと。キーワードの検索結果がネイバーまとめばかりとなり、そのリンクを調べてみるとまとめそのものではなく、まとめに使われているグラフや引用の単体要素のみのページ。要は図版一枚と「この図版はこのまとめで使われています」というコメントと、そのまとめへのリンク、そして山ほどの広告のページ。

それらをたどってネイバーまとめのページを確認すると、引用されているのはゴシップ系まとめサイト。さらにそこから一次ソースをたどろうとすると、元々の話は裏付けが取れない匿名掲示板の書込みだったり、雑誌の匿名投書を匿名掲示板に転送したような文章。当然、事実確認などできるはずもなく、正しいか否かなど分からない。

歴史とか経済系はまだしも、社会文化、芸能、一般ニュースでは特にこの傾向が強い。検索結果に上位表示されているものが、必ずしも正しいとは限らないってのは前々から言われていることではあるけれど、あまりにもこれは酷過ぎる。

以前も解説したけれど、「正しいもの、確証度の高いものは自然に人気が集まるはずだから、アクセスやリンクも集まるはず。だからアクセス・リンクのあるものを優先的に表示させれば、それは確証度の高いものリストになり、検索そのものの精度向上にも役立つはず」との、性善説、相関関係を信じている感は強い。ところが実際には、相関関係は因果関係では無いので、因果関係と同じ場合もあれば、違うものものある。

以前は分からないことがあれば「ググれ」とするネットスラングが流行っていた。グーグルを使って検索して調べろ、を意味するのだけど、このような精度、リスクでは、「ググるな危険」となってしまう。検索して上位表示される不確かな、ゴシップネタを信じてしまうと、危険な目にあいかねない。震災後の災害周りとか、病気関連のが良い例。


「検索」が意味するもの、検索結果の表示の定義付けはあいまいなので、「正しさなどは二の次。ゴシップやウソ、虚偽ネタでも、人気があればおすすめ度を上げます」と宣言するのなら、それはそれで仕方がないのだけど。

バイアス云々ってのもあるのだろうけど。それだけで説明がすべて済むようなレベルでは無くなっている気がする。

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このページは、不破雷蔵が2016年6月13日 06:32に書いた記事です。

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