先日、アンスティテュ・フランセ主催の電子本についてのシンポジウムに出席した際に、映画や音楽同様、いずれそうなるだろうという話をした。【アマゾン、電子書籍読み放題サービスの衝撃 「Kindle Unlimited」がついに日本上陸か】 https://t.co/UWR2KmkNDm
— 平野啓一郎 (@hiranok) 2016年6月27日
そのシンポジウムの基調講演は、養老孟司さんだったが、終始、「電子書籍」ではなく、「電子本」と仰ってたのに意を強くした。
— 平野啓一郎 (@hiranok) 2016年6月27日
アマゾンのシステムを用いた電子書籍読み放題のサービス「Kindle Unlimited」が近々日本にも展開されるのでは、との話が先日から多方面で持ち上がっている。アマゾンのこれまでの動きから想像するに、最初破格値で展開して市場をがっつりと得た上で、出版社方面へは「読者のためになりますので」、読者方面へは「出版社のためになりますので」と説明してじわりと自社利益率を上げ、読者も出版社もキリキリさせられるのはほぼ確定。
で、そのKindle Unlimitedそのものはさておくとして。「電子本」との表現には大いに同意したいし、当方も本家サイトの記事ではそれに近い表現をしていた記憶がある。
日本ではデジタル系の書物は当初「電子書籍」として広まっていた。実際、書籍を電子化したのがほとんどだったから。で、色々とツールが出そろい市場も広まってきたことで、雑誌も電子化されるようになった。最近では元々電子入稿で作業がなされるのだから、仕組みをいくつか用意しておけば、それほど難しい話では無い。
で、今まで「電子書籍」と読んでいたものに、雑誌を電子化したのも含まれてしまうけど、雑誌は書籍とは別だよねえ......ということで頭を抱えてしまう。インプレスの関連業界の報告書では電子書籍と電子雑誌を明確に分けているけど、その融合したものは電子出版と呼んでいたかな。でもそれだと業界レベルを指しているような雰囲気もある。
漢字4文字では無いし、何となく語呂の上では違和感も覚えるのだけど、「電子書籍」+「電子雑誌」=「電子本」とするのが一番イメージ的には近いのかな。「従来型携帯電話」+「スマートフォン」=「携帯電話」みたいな形で。今後は当方もこれを積極的に使っていくことにしよう。電子本、当方覚えた。
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