「ショートカット3個で3000円? プゲラ」と例の事案で茶化す技術関係者に頭痛

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先日ツイッターへの投稿で着火した、高齢者に向けたパソコン周りのサービス販売に係わる件。なんちゃらドットコムとか悪質系まとめサイトが飛び付いて茶々を入れ始め、おもちゃにする気まんまんだってのと、先の某大学における属性周りの対応に絡んだ事案の話同様、現時点ではほぼワンサイド側からの情報のみが、しかも小出しで出されているので、下手に触れるとやけどどころじゃすまない感じがする。その過程で技術を軽視するような話とか、以前取り上げた蓄積や形に無いものを軽視する姿勢や発言がぽんぽん出てきているので、それについてのみ言及した方がいいかな、と。

記事タイトルにもある通り、一部具体的なデータは開示しないで手元に残しておくけれど、掲示板やソーシャルメディアにおいて、相応の立場にある技術関連の関係者が、今件事案のサービスに係わる対価を小ばかにする形で非難する発言をしている。突っ込まれてもちょっと時節に乗っただけだし、冗談半分だし、深く考えてなかったしと弁明をするのだろうけど、これは自分の、自社の技術に対しても、同じような考えでしかないとの暴露になりうる。技術そのものに対する軽視にも読めて、そのような話が当然であるかのように流布されて、少々気持ちがよろしくないのは否めない。


ドラえもんのどこでもドアで瞬時に移動して、単に指定された該当するアプリケーションファイルに右クリックをして、ショートカットを3つ作る。それだけなら確かに数分あれば終わるだろう。しかしビジネスとして、仕事として行う場合、それで済まないのは一目瞭然。第一どこでもドアなど無い。

お医者様の診断とかその道の大家の講演とか、一流の歌手のコンサートとか。長いとは言えない時間の拘束でも多分な料金を取られる。通院をしたことがある人なら、その領収書をよく読みなおしてみると良いだろう。その人の技術、経験、ノウハウが時間をかけて用いられるのだから当然の対価なんだよね。今件の笑いネタにされた「ショートカット」云々ってのは、それと同じなのですけどね。

というか定期的に「パソコンの相談を受けると、相手が教えてクンと化して日常茶飯事的に無料で自分を拘束してくる。しかもお気軽にできると思っている。勘弁してくれ」という話は、個人の関係でも、社内ので間柄でも出てくる。それと同じで、しかも赤の他人の時間を拘束し技術を受けるのだから。

......こういう話をすると、文筆や記事周りを、単純に文字数だけでしか対価計算をしない人のことか、いわゆる「岩石スープ」を当然のようにやらかして対価は無くて当然と考える人のことを思い返してしまう。また、ブラック企業ってのは無くならないし、技術職・技術そのものへの軽視ってのは少なからずあるのだなあ、と悲しくも実感してしまう。


技術と対価に関しては以前もこんな感じで触れたけどね。今も技術でご飯を食べているところが多分にあるし、何よりその技術(医学)で命を救われた経験をしているからこそ、今件事案に限っても技術軽視の言及とか、それを肯定するような話がかなり出てくるのは、非常に悲しい感はある。


まぁ、そうだよね。金山のように見えるのだから、ピッケル使って掘りにいけばいいんじゃないかな(悪魔の実在を信じたくなるような、ゆがんだ微笑で)。

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このページは、不破雷蔵が2016年8月17日 07:48に書いた記事です。

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