「notスマホ」という表現

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携帯電話は現在では大きく従来型携帯電話(フィーチャーフォン、ガラケー)とスマートフォンに分かれているけれど、世間一般的には携帯電話は従来型携帯電話で、スマートフォンはそのまま進化系の端末名としてスマートフォンのみで扱われていることが多い。以前記事にしたこともあるけれど、「携帯電話とスマートフォン」という表現は、実のところ公的機関のポスターなどでも使われることがある。厳密には首を傾げるところもあるけれど、その方がパッと見で分かりやすいという点では間違ってない。

従来型携帯電話の所有者率が少しずつ低下し、携帯をする電話機のことがイコールスマートフォンとなっている昨今では、下手をすると「携帯電話」という言葉自身がマイナーな存在として認識されている場合もありうる。先日購入した4コマ漫画誌の某作品で、従来型携帯電話を指して「notスマホ」と名詞的に表現していたのには、色々と複雑な心境を覚えた。ああ、すでに携帯電話という言葉すら与えられず、スマートフォンじゃない存在程度の認識になっているんだ、と。

作品の詳しい描写は避けるけど、その「notスマホ」が使われていたのは、友達皆がスマートフォンを持ち、主人公がゲームアプリの勧誘を受ける場面で、主人公が持っていた携帯電話が従来型携帯電話だったので遊べないね、というもの。その時、友達が主人公の端末を指して「notスマホ」と表現していた。

一応検索をかけてみたけれど「notスマホ」という名詞的表現はほとんどされておらず、どうやら作品内での造語のもよう。まぁ、「スマホじゃない」との言い回しは名詞的には使えず、ガラケーという言い回しも以前と比べると耳にしなくなってきた。最初からスマホと接している人には、「そんなものもあるらしいね」程度の存在に違いない。

あと数年もすれば、その頃まだスマートフォンが主流なのかは分からないけれど、もしそうだとしたら「notスマホ」という表現も、それなりに使われているのかもしれないな。

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このページは、不破雷蔵が2016年8月29日 06:44に書いた記事です。

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