①政府への要望、社会保障に景気対策 https://t.co/dzyYjk67QZ でも触れた「国民生活に関する世論調査」の年齢階層別回答率の話。グラフの通り、若年層の回答率が明らかに低いのです。 pic.twitter.com/ERDR2jCL5Z
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年8月30日
本家サイトの記事でもちらりと触れているけれど、内閣府の世論調査では年齢階層別の回答率も明記されており、それを見る限りでは若年層の回答率が一段と低い。元々人口構成比で少なめな状態で、回答率も低ければ、有効回答に占める若年層の比率は一段と低くなる。つまり社会に向けた声のボリュームが小さくなる。内閣府の調査は多分に政策に反映される、資料となるのだから、これは重大。
②また、18~19歳がやや高めに出ていることからも明らかな通り、先の参議院議員選挙の投票率でも推測されていた「20代は大学在学中で住民票の移転をしておらず連絡が取れにくいケースが多々あるのでは」の他に、今調査が「調査員による個別面接聴取法」であることから、
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年8月30日
③独身が多い20代、比較的多めな30代では、時間の都合などで回答がしにくくなっている感はあります。面接聴取をしたくとも相手が忙しい、単身なので世帯へ問い合わせをしても就業中の場合は応対がしにくい、時間のゆとりが無くパス、等々。無論、無関心や余計な事をしたくない心境もあるでしょう。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年8月30日
④実際、内閣府の各種世論調査では前世紀末から少しずつ回答率は落ちていますが、特に若年層の低下度合いが著しい傾向が出ています。平均婚姻年齢の上昇、若年層の単身世帯の増加も同時期に起きていることから、少なくとも相関関係は認められます(因果関係は立証できません)。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年8月30日
⑤同調査では調査不能数について内訳が公開されていますが、それによると「一時不在」「拒否」の値が圧倒的に多く、この推論にも一致します。 pic.twitter.com/GvdEUOY8TX
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⑥ただ、内閣府へも問い合わせましたが、この内訳の年齢階層別動向は公開の予定が無く、推論を裏付けることはかないません。
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⑦先の記事でも言及しておきましたが、20代や30代のような、単身の可能性が高く、調査員による個別面接聴取法がしにくい、敬遠する傾向の強い世代向けに、先の国勢調査のように、インターネット経由での回答方式も合わせて用意する事で、ある程度若年層の回答率を底上げできるかなとは思うのです。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年8月30日
で、色々と調べてみると前世紀末辺りから全体の回答率は低下しているけれど、若年層の低下ぶりは他の年齢階層と比べてひときわ激しいもの。何でここまで低くなるのかな、若年層の社会参加意識が低迷しているのかなとも思ったけれど、どうも他の調査ではそのような意思低下はあまり起きていない。ではなぜだろう。
ということで色々考え直したところ、先の参議院議員選挙の時にも問題視されたように、大学生の住民票の問題、そして独身世帯における回答のハードルの高さが多分にあるのではないかとの推論が持ち上がる。これなら少なくとも相関関係はある。実際、回答しなかった人の大部分は「一時不在」「拒否」で、「拒否」も面倒くさいからとか政治的なかかわりはしたくないというものの他に、時間がもったいないからとの心境もあるはず。年齢階層別の理由別非回答率が分ればある程度裏付けはできるのだけど、それは未公開とのこと。
さて、先の国勢調査では用紙による回答以外にインターネット経由での調査参加も行われた。これは結構若年層を中心に評判が良かったとの話。時間を回答者の自由に合わせられるのが大きいのだろう。そこで内閣府の世論調査でも、併用調査方法として、インターネット経由での回答もアリにしてみてはどうかな、と思う。これなら若年層の回答率も確実に上がるはず。
⑧余談ですが「国民生活に関する世論調査」を確認すると、今回詳細値が公開されなかった質問として「あなたは,日常,仕事・私的利用を問わずホームページ(Web(ウェブ))の閲覧や電子メール送受信など,インターネットを利用しますか。」
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⑨「あなたは,ホームページやブログ,電子掲示板,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などを使って,身の回りの出来事や日頃考えていることなどの情報を追加・更新していますか。なお,電子メールによる情報交換は除きます」がありました。こちらの詳細値の公開は
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年8月30日
⑩今のところ未定だそうです。詳細を見てみたいところではあります。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年8月30日
加えて。今回の「国民生活に関する世論調査」ではさらりとインターネットの利用機会や情報発信の有無、頻度などが問われているのだけど、その結果は全体値しか公開されていない。年齢階層別なども合わせてチェックできれば色々と興味深い結果が得られるであろうだけに、ちょっと残念ではある。
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