こうしたピクトグラムは、物笑いの対象として話題に挙がる例も多々見かける昨今、あえて申し上げますと私共は実際の死亡災害事例も含めて視覚的に再現するように努め、亡くなられた最期の姿をも、安全のために形にしております事をお含み置き下さい。 pic.twitter.com/rTV3YIs0Q7
— 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) 2016年8月11日
ピクトグラムってのは緊急用非常口で見られる緑のドアと逃げる人のアイコンが良く知られているけれど、状況をシンプルに、単色で示した図案。人間は概して棒人形のように表記され、細かい描写は無く、極力分かりやすく、ぱっと見で何を伝えたいかが分かるようにしているデザイン。交通標識は概してこれを採用している。瞬時に理解させるのが一義的な存在意義だからね。
で、そのピクトグラムにおいて、上記のように労働災害における具体的事例を挙げたものがある。それぞれパッと見でどのような事案かが分かる、非常に有意義なもので、そのリスクが体現化しそうな現場にぺたりと貼り付けることで、十分に注意喚起に貢献するものだけど、これをネタ的に扱う界隈もあるらしい。
まぁ、一切遊ぶな、笑うなとはまでは言わないけれど(ただ、「多々見かける」との表記が気になる)、作り手の想いや実際にこのような事案が生じた上での注意喚起のものもあるということは知っておいてほしいと思う。
それぞれ見返すと、各現場においてちょっとした油断や不注意、不運で容易に発生しうる事故には違いない。該当ツイートのやりとりにもあるけど、左下のは貯蔵タンクへの落下事案。そのまま埋もれて窒息したり、貯蔵されている物品の性質でタンク内部が二酸化炭素などで占められていて、気体部分は多分にあるのに酸欠で命を落とすという事故もありうる。
「かもしれない」という注意を具体的に図で示す事で、少しでも気を付ける度合いが高まり、事故発生を防げる可能性が底上げされるのなら。作り手側の想いが少しでも伝わることを望まずにはいられない。
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