「見られた」より「見れた」が多数派の時代に

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いわゆる「ら抜き言葉」のうち「見れた」「出れる」を使う人の割合が、正しい使い方である「見られた」「出られる」を上回ったことが21日、文化庁の2015年度「国語に関する世論調査」で分かった。


ら抜き言葉と正しい言葉のどちらを使うか聞いたところ、「見れた」を選んだ人が5年前より1.2ポイント増の48.4%、「見られた」は3.0ポイント減の44.6%。「出れる」は1.1ポイント増の45.1%、「出られる」は3.7ポイント減の44.3%だった。それぞれ「どちらも使う」の6.5%、10.2%を含めると、ら抜きを使う人が過半数となった。


毎年一回調査が行われ、文化庁から発表される「国語に関する世論調査」。当方の本家サイトでも精査予定だけど(ちょいとばかり遅れる予定)、その最新分が昨日発表された。中でも注目を集めたのが、この「ら」抜き言葉の汎用性。

本文、あるいは一次リリースである【平成27年度「国語に関する世論調査」の結果について】で確認してほしいのだけど、すべての「ら」抜き言葉がより多く使われているわけではなく、言葉によって「ら」抜きの方が多い、そうでない方が多いといった状態。過去の調査結果と比べると「ら」抜き言葉を使う割合が増えているので、今後もさらに「ら」抜きが優勢になる可能性は高い。

文法上は「ら」を抜かない方が正しいのだけど、言葉の言い回しは正直なところ、どちらが良くて、それ以外はダメということは無い。世間一般に使われるそのスタイルで、良しあしが変わってくる。同じ日本語でも現在と江戸時代とでは意思疎通が難しくなるかも、という感じ。タイムスリップものだと固有名詞以外はほぼ問題なく現代人と当時の人が会話をしているのが多いのだけど、本当のところはどうなるんだろうなあ、という感もある。

なお文化庁の「国語に関する世論調査」って読んでもらえばわかるけど、「概要」でしかないのだよね。調査全体の値は非公開。どこかに文書化されてるのかな......。

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このページは、不破雷蔵が2016年9月22日 06:59に書いた記事です。

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