「たばこ1箱1000円にしよう」という話

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自民党の受動喫煙防止議員連盟会長の山東昭子元参院副議長は25日、首相官邸で菅義偉官房長官と会い、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けた受動喫煙防止対策として、たばこ税の増税により、たばこ1箱の価格を1000円以上に引き上げるよう申し入れた。

実のところこの類の話は何度となく出ているので、今回初めてではないし、驚くべき内容でもない。また、諸外国においては現在の為替レートで計算しても、1000円前後の価格で発売されている国も少なくないので、日本だけ超高くなるじゃん、的なものでもない。以前WHOだかの勧告があって、その内容で試算したら1箱1000円以上になるじゃん、的な話も以前した記憶がある。

他方、今回の報道内容が事実だとすれば、オリンピックに合わせて何らかの動きが生じる可能性は多分にある。たばこ税の上乗せによる販売価格の引き上げ論は、販売本数の減退ぶりを見るにそろそろまた出てきてもおかしくないなと思っていたけれど、一気に引き上げるかもしれない。

仮に販売価格がきりの良い1000円になるような形でたばこ税の引き上げがなされた場合、現状の2倍以上の値上げになる。需要は一気に数割の単位で落ちるだろうし、その後じわりと戻しても、昔の本数には戻らず、結局税収は一時的に上昇しても、その後再び落ち込むだろう。元々喫煙者人口も、喫煙者の喫煙本数も減っており、販売本数自身も減退しているのだから。

逆にたばこが高単価となれば、貴金属的な扱いもされるようになるんだろうなあ、という感はある。1カートン(10箱入り)で1万円だものねえ。

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このページは、不破雷蔵が2016年10月26日 07:24に書いた記事です。

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