病院での死亡事案と数字の問題

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事案そのものは現在も進行形なのであまり触れないでおくけれど。特定の病院で故意的な患者への死に至る策動が確認できた件。この事件の報道に合わせて、該当する病院で多数の死亡患者数がカウントされたり、捜査を開始してからいなくなったとの話。これ、数字だけでなくて具体的にどのような状況で、いかなる患者がというデータが抜け、数字だけで語られているので、いかにも異様な情景に見えてしまう。

確かにそのような可能性も否定はできないけれど、昨今の病院の実情、特に地方病院のそれを見るに、そうとも言い切れない。当方が入院した大手の大学病院ですら、当方が用いた病棟は重病患者向けだったようで、複数の患者がさらにヤバイ状態になって別の場所に移送されたり、闘病記でも記載しているけれど多分に亡くなったであろう患者の死に至る情景を目にしている。


これは先日本家サイトで掲載した、老衰による志望者の死亡場所の統計データ。2005年ぐらいまでは比率の上で病院内で亡くなる人が増加し、それ以降は老人ホームの値が増加している。自宅で老衰にて、家族に見守られて亡くなるケースが減り、病院や老人ホームでという人が増えている。病院はそろそろ限界のようで、絶対人数は増えているけれど、比率は逆にちょっと減ってるほど。それほどまでに高齢者か増加している。病院を老人ホーム扱いするケースが増えているとは以前言及したけれど、その一端がこの老衰死の統計にも出ている次第。

なので、今件の場合なら、他の類似条件下の病院との比較が最低限必要。あとは長期的な同病院の動向も。そこまで精査した報道はどれほどあるだろうか。


正しい認識ができる情報なんて二の次。インパクトがあればそれで商売繁盛だし、ウソは言ってないから問題ないよね、的な。指摘の通り、豊洲と築地が好例で、「ならば築地は? 並列調査したの?」との話が報道界隈からも専門家からもほとんど上がってこないのが首を180度ほどかしげてしまうところではある。

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このページは、不破雷蔵が2016年10月 4日 07:36に書いた記事です。

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