「若者の●×離れ」の原因はお金であることが多い。そして離れた対象も......

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これはそれぞれはなんとなく考えていたことではあるけれど、つなげて一度に指摘されて、そういやそうだと納得した話。報道界隈や有識者が語る「若者の●×離れ」。当方も多分に自嘲気味で使うこともあるけれど。その語られている内容の多分は、直接、間接的にお金が無いのが原因。手元にお金が無いだけでなく、将来も見通しがあまりよくないので、ローンを組んだりしてまで買うことは無い。そして一方で、買ったところでコスパのよい使い道は無いし、代替手段はほとんど用意されている。要は費用対効果が悪化しているので、購入選択肢における優先順位が下がっている。

で、お金が現状も将来もあまりないことに慣れてしまった(多分にデフレ環境によるもの)ことから、その状況に応じたライフスタイルや価値観を習得してしまって、それが当たり前だとの認識が強くなっている。その価値観と、有識者の価値観が大いに違っていても当然の話(世代間ギャップというやつで、先日【企業のトップ勢のスットコな、時代錯誤的な主張と生存者バイアスと】で言及した内容と本質的には同じ)。

なので仮に、「若者の●×離れ」を用いて煽り、その「●×」に需要を戻そうとする企ては、どのみち上手くいかない。若年層にお金が戻ってきても、自分たちの価値観の中で消費してしまう。「お金が無いから買えない」が続き「代用品を主軸にしたので、必要ないから買わない」にシフトしてしまった次第。

また、時代の変遷に伴い、対象となる「●×」への魅力が薄れてしまっているのも要因だね。「若者の●×離れは、●×の時代遅れを意味する」ってのは、突き刺さるパワーワードに違いなく。


また、デフレが継続したことにより、将来への不安感が強まり、貯蓄に走る傾向が強まっているのも指摘されている通り。若者はローンをし(て自動車などを買わ)ないと嘆くシニアもいるけれど、将来の収入への不安と共に、インフレへの期待が薄いのも要因。まぁ、「若者は貯金してないで金使え、ローンを組め」というのなら、まずは高齢層自身がもっと貯蓄を切り崩して金を使い、見本を見せるべきではないのかなとは思うのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2016年10月16日 07:07に書いた記事です。

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