「へんなどうつぶ」と絵本の息の長さと

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「へんなどうぶつ」ではなく「へんなどうつぶ」。子供が見聞きしてもおそらくは違和感を覚えてしまうだろうこのタイトル、ちゃんとした絵本の名前。内容に関してはネタバレになるので伏せるけど、子供の言い間違えと本当の名前との違いの推理ゲームは良くある話ではあるものの、今件のように実は最初から正解でした、なんてこともある。


で、指摘されている通り、考え直してみれば、絵本って結構寿命の長い本だなあ、という感はある。もちろん今風のタッチに差し替えたり、現代のネタを取り入れた新しい絵本もたくさんあるけれど、昔のままの作品も、古典としてではなく現代にそのまま用いても、何の遜色もないものが多い。絵本におけるヒットセラーが、異様に重版数が多いのも、児童書のジャンルが堅調なのも、色々な意味で出版業界における現状打破のヒントがあるかもしれない。読者が純で無垢な子供だからこそ、シンプルな必要があり、そして分かりやすく面白いものが求められる。簡単そうに見えるけど、奥が深い。うむ、色々と考えるところがありそうだ。

時代を超え、世紀を超え、読み続けられる書物。絵本だって立派な書物には違いなく。そして今から作られる新しい絵本にもまた、過去の名著同様、末永く読み続けられてほしいなあ、それが果たせるぐらいの良作・力作が登場してほしいなあと思わずにはいられない。

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このページは、不破雷蔵が2016年10月18日 06:58に書いた記事です。

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