この前、絵本を読みに行った1年生クラスの子のお母さんから、「主婦さんが読んでくれた絵本がすごく面白かったってうちの子が説明するんだけど全然意味がわからなくて。人形を食べるとか、動物じゃなくて...どう、どうつぶ?...」
— よく眠りたまに色々考える主婦 (@toppinpararin) 2016年10月17日
お子さんは一つも間違ってません、「へんなどうつぶ」は最高の絵本...
「へんなどうぶつ」ではなく「へんなどうつぶ」。子供が見聞きしてもおそらくは違和感を覚えてしまうだろうこのタイトル、ちゃんとした絵本の名前。内容に関してはネタバレになるので伏せるけど、子供の言い間違えと本当の名前との違いの推理ゲームは良くある話ではあるものの、今件のように実は最初から正解でした、なんてこともある。
ワンダ・ガアグ「へんなどうつぶ」はなんと1929年に描かれた絵本。今から100年近く前の作品。岩波書店から翻訳されたのが1970年代。その後絶版となっていたのを瑞雲社が復刊。1年生には長めのお話で色彩も白黒の版画なのに、今の子供達も夢中にさせてしまうのが名作の底力だなあと
— よく眠りたまに色々考える主婦 (@toppinpararin) 2016年10月17日
いま7歳の子が100年前の作品に夢中になってくれるって嬉しいよなあ。瑞雲社は名作の絶版絵本を数多く復刊されている出版社。以前、社長の井上さんの講演を聞かせて頂いて、ほんとにアツくて面白かったのですよ。名作の灯りを絶やさないよう奔走されている方々のお手伝いが少しでもできると嬉しい。
— よく眠りたまに色々考える主婦 (@toppinpararin) 2016年10月17日
と、同時に、これからの絵本、児童書を作る作家さんたちも全力で応援したい。名作も当然大事だけど、これから産まれる作品のために少しでも役に立てるといいよなあと思う
— よく眠りたまに色々考える主婦 (@toppinpararin) 2016年10月17日
へんなどうつぶ https://t.co/4FP4VuThBT 実在した(°ω°) pic.twitter.com/P1T9gfm71U
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年10月17日
で、指摘されている通り、考え直してみれば、絵本って結構寿命の長い本だなあ、という感はある。もちろん今風のタッチに差し替えたり、現代のネタを取り入れた新しい絵本もたくさんあるけれど、昔のままの作品も、古典としてではなく現代にそのまま用いても、何の遜色もないものが多い。絵本におけるヒットセラーが、異様に重版数が多いのも、児童書のジャンルが堅調なのも、色々な意味で出版業界における現状打破のヒントがあるかもしれない。読者が純で無垢な子供だからこそ、シンプルな必要があり、そして分かりやすく面白いものが求められる。簡単そうに見えるけど、奥が深い。うむ、色々と考えるところがありそうだ。
時代を超え、世紀を超え、読み続けられる書物。絵本だって立派な書物には違いなく。そして今から作られる新しい絵本にもまた、過去の名著同様、末永く読み続けられてほしいなあ、それが果たせるぐらいの良作・力作が登場してほしいなあと思わずにはいられない。
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