「持ち物に名前を」と先生にいわれ、それぞれに独自の名前をつけてあげちゃった...指示のむずかしさと具体的説明の必要性と

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今件はあくまでも児童養護施設でのお話だけど、色々と考えさせられるものがあった。語り手側は状況やプロセスや結果を想像して、そのような流れが起きるように相手に指図をしていても、受け取り手側はそれを想像できず、どのように応対すればよいのか分からない。多分な自身の判断要素が混じると、その時点であきらめてしまったり、躊躇したり、間違った選択肢を選んでしまう。

先行する記事の「サギバスター」でも、相手に応じて色々な言葉を考えて拒否したり、脅しに乗らないようにする、臨機応変な対応を考え実行するのは、結構困難だから、ボタン一押しですべてをクリアさせるように、シンプルかつ明瞭なプロセスに変えている。今件もまた、具体的にどのような場合にはいかなる言葉で誰に対してどのような行動をすべきかをすべて指示してあるので、すぐにゴールに到達できる。

指摘では「大人にも有効」とあるけど、それはもちろんの事、発想的にはロボットやプログラムでの命令の仕方によく似ている。判断条件をできるだけ少なくした方が良いし、語り手側が「これは常識だろう」的なものを極力排して、それこそベルトコンベアの上に載っているかのような対応で済むようにする。


今件も語り手が常識だと思っていたことが、相手にとってはそうではなく、事細かな指示をした方がよいのだよなあと認識させるケース。「お名前」ではなく「あなた自身、持ち主の名前」として、さらに「他人の持ちモノと間違えてしまわないように」などの補助説明も必要だった次第。一度そのような説明をされれば、自分のモノに名前のシールを付ける意味を理解し、次からは単に「持ち物に名前をつける」だけでも正しく判断できるのだけど。

自分が知っている常識を、相手が知っているとは限らない。相手が大人ならば相応の常識はすでに習得しているはずなのだけど。その境界線の見極めもまた、難しかったりするのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2016年10月18日 07:28に書いた記事です。

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