しかし、この手の煽り記事で空間線量を表すのにSvを使わず、Bq使うってのは何なんだろうね。数字デカくなりやすいからなんだろうけど
— 各務原 夕@向上心のないゾンビは馬鹿だ (@nekoguruma) 2016年10月30日
「体重が1キロ増えた」
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年10月30日
「体重が1000グラム増えた」
「体重が100万ミリグラム増えた」https://t.co/8hqaHmPuB5
文筆関連のテクニック集、特にウェブ上のライティング周りでは必ずといってよいほど書かれているのだけど、多用すると全体的な信頼感が損なわれてしまうのと共に、分かりやすい文章の書き方とは方向性を多分に違えている方法でもある件。そして放射線周りの話では多々悪用されている手法。それがこの数字を大きく見せる方法。
指摘されている通り、数字は大きい方が印象的に大きなものとして見えてしまう。体重が1キロ増えた、体重が1000グラム増えた。増えた重量としてはまったく同じなのだけど、前者よりも後者の方がより多く増えたように思えてしまう。それは人の感覚として、イメージとして、単純に数字が大きい方が大きい、多いように思えてしまうから。体重をミリグラムで表現する人はいないけど、仮に100万ミリグラム増えたなどと表現しようものなら、すっげー太ったと思われるかもしれない。人は印象レベルで記憶にとどめることが多いから。
ぱっと見、概略、タイトル部分で数字を使うことにより印象がより深くなる。これも文筆上のテクニックとしては良く知られている。けど、これを悪用しようとすると、その手立てを知っている人には容易にばれてしまう。ああこれは、意図的に大きく見せようとしているな、という感じ。放射線関連の報道では特に、その方法論が多用されているので、注意して見直すことをおすすめする。単位の実情が分からない、なんとなくしか覚えていない人には、大きな数字を見ただけで驚いてしまうからね。
あるいは本文を読んで「なんだこんなものか」と認識したとしても、とりあえず目に留めた、手に取らせただけで、書き手側としては大勝利になってしまう。それが正しいやり方か否かは別として、ね。
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