奈良先端大、スマホで語彙力測定。認知症が進行すると会話の語彙能力は低下する。被験者の会話をテキスト化し、それをZIP、LZH、CAB等の既存の圧縮アルゴリズムでテキスト圧縮した際の圧縮率により、認知症の進行状況を測定する手法を提案。https://t.co/XJcTc5qGbI
— 新技術説明会 (@JST_shingi) 2016年11月10日
これ面白いな!
— 不定値@GC8納車待ち (@bogosorter) 2016年11月10日
自然言語処理のためのツールじゃないツールで自然言語処理をしている,原理は明確でわかりやすい上に実装が極めて容易 https://t.co/6EELZwyE7j
1) スマホで語彙力測定(認知症簡易検査への応用)https://t.co/4f80drQBdK
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年11月11日
・言語学の専門家などの人手が不要となり、スマホなどでの簡易な検査が可能
・言語(英語、日本語など)に依存しない測定が可能
・認知症の進行状況(継時変化)をより正確に測定できる pic.twitter.com/sJA3gpBE5u
まさに発想の転換的な切り口で、その理屈が分かった時に思わず声が出た話。認知症の症状の一つとして語彙力が低下していくというものがある。そこで、特定検体の会話を定期的に取得し、その会話をテキスト化。テキストを圧縮アルゴリズムで圧縮した際の、圧縮率の高さで、認知症進行リスクを推し量るというもの。
圧縮アルゴリズムは多種多様なものがあるけど、基本的には同じものをまとめてしまうもの。1が10回連続していたら、「1111111111」ではなく「1を10回」と認識させることで、必要な情報量を減らすことができる。つまり、同じものが多ければ多いほど、小さく圧縮できる次第。1円玉が1000枚あった場合、1円玉・1円玉・1円玉......とするより、1円玉1000枚とした方が文字量は少なくて済む、そんな感じ。
そして認知症の進行の傾向の一つとして挙げられるのが、語彙力の低下。物忘れが激しくなるのと似ているのかな。なので、普段の会話においても、用いられる言葉が単純化してくる。あくまでも傾向であり、また因果関係があるわけではないけれど、シグナルの一つとしては十分に役に立つ。
今件が特に優れているのは、言語形態に依存しない事。語彙力の低下はどの言語圏でも生じうるので、当然圧縮度合いが高まるのも言語圏に関わらずの話となる。さらに優秀なアプリ(音声のテキスト落としの正確性も合わせ)を用意できれば、スマホなどでも容易にチェックができる。それこそ、歩数計のような使い方で。
発表後にさまざまな検証などがなされるだろうけど、非常に興味深い話ではある。
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