日用品 もりもり売れてる その理由 単身世帯と 高齢社会化

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消費の不振などを背景に、国内市場はさえないが日用品市場は堅調。特に、中高価格帯で勢いがついている。


ライオンの濱逸夫社長は「収益性の高いカテゴリーが構成比として伸びた」と指摘する。なぜ日用品は、高価格でも売れるのか。ライオンは要因として、未婚化や晩婚化などを背景とした単身世帯の増加をテコとした世帯数の増加に伴う個数ベースの販売増と、高齢化の進展による高機能・高単価製品の販売増の二つと分析する。


日用品ってのはざっくばらんに言うと日々消費するアイテム。コンビニの雑貨品コーナーにあるような品々で、日々の生活には欠かせない、非食品系アイテム。それらのセールスが堅調だという。となると「消費の不振などを背景に、国内市場はさえない」ってのは食品か耐久消費財(1年以上継続的に使われるもの)か高級品ってことになるのだけど、食品はそこそこ良く出ているので、要するに売れていないと分析されているのは一定以上の価格の品ということになるのかな......という細かな精査はさておくとして。

日用品のセールスが伸びているという実態があり、その理由に該当メーカー側が「単身世帯が増えたから(世帯単位で必要な商品が多く売れる)」「高齢世帯が増えたので容易に使えて高い能力を持つ製品への需要が高まる(便利で使いやすく手間がかからなければ高齢者の需要にかなう)」と適切な解釈をしているのには感心した。

単身世帯は二人以上世帯と比べて共有化できるアイテムを個々そろえる必要があるので、どうしても一人当たりの出費が大きなものとなる。見方を変えれば、それを売る側にしてみれば、より多くの商品が売れる次第。また、高齢者は多少高いモノでも自分が容易に使えるもの、便宜性の高いモノならば積極的に手を出す。買っても使いこなせなければ意味が無いし、使えるか否かのハードルは一般世代よりも低くなくてはならないからね。

日用品がより一層売れるようになったのでセールスが伸びて営業成績が上がったってのは、多分に個々の企業の事業内容にマッチしていたから故の結果論も多分にある。他方、記事にはほとんど書かれていないけど、それぞれの企業も市場環境の調査などを行い、単身世帯向けや高齢者向けの商品開発に注力し、需要をより確実に確保できるような努力をしていた、今もしているに違いない。

機会があれば今件記事で名の挙がった会社の事業報告書などにも目を通してみたいところ。今件で指摘されていたことがより詳しく書かれているかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2016年11月15日 07:31に書いた記事です。

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