居酒屋で数人前をまとめて頼んだ時に出てくる山盛りのからあげ山は幸せの体現化

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先日東京秋葉原に誕生した、唐揚げやポテトなどが食べ放題で999円のお店の話。元ツイートは消えているけど、からっと揚げたような唐揚げと、もりもりポテトと飲み物がよそってあり、食べ放題で999円というもの。「食べ放題」の言葉のマジックパワーに加え、好きな食品ベストテンに多くの人がランクインさせるであろう、唐揚げとフライドポテトが対象なのだから、これはステキナイスに違いない......

......と思うのだけど。自分が食せる量を考え直すと、素直にそれぞれ量り売りで食べられる分だけ買った方が安上がりな気がする。得てして「食べ放題」はそんなもの。特に今件ではメインなアイテムは双方とも脂っこいため、口直しが必要になるのは必至。その口直しでお腹の満腹ゲージが底上げされるので、食べられる量はさほど多くはなかったりする。

ただ「食べ放題」の魅力は損得とかお腹いっぱいとかじゃない。好きなものを制限なく自分のお皿に盛れる、そしてお皿の部分が見えてきたらもう食べるものは無いという絶望感を味合わなくて済む。また、山盛りとなった食材を目の前に征服感というか「夢がかなった」的な思いを得ることができる。

山盛りの食材で得られる幸せは、居酒屋などで数人分をまとめて頼む時にも堪能できる。唐揚げはまさにその代表格。大きめのお皿にどーんと積まれた唐揚げ。これがほかほかの湯気を出しながら店員さんの手からテーブルに移され、目の前に置かれると、ああ生きててよかったとすら思えてくる。人類が生み出した奇跡の宝玉的な存在。

ただ、山盛りの唐揚げは、唐揚げが大好きな当方などにとっては、もしかすると幸せ過ぎて神への冒涜に値するのではないかな......という気すらしてくる。


「創世記」では神を軽んじ、不相応な高さの塔を創ったからこそ、神の怒りに触れて塔は壊され、人々の言葉も分かれてしまったわけだけど。レモンが唐揚げタワーにおかれると、かける・かけないの論争が起き、両派によってタワーは壊され、レモンかける・かけない派で分断されてしまう。なんか似ているなあ、と思ったりもする。世の中やっぱりほどほどが一番なんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2016年11月27日 07:57に書いた記事です。

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