肯定派はだまり、否定派は叫ぶ。声を拾う仕組みが進化すれば、当然否定派の声は大きく聞こえる

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情報メディアの普及浸透、特にインターネットとスマートフォンの整備普及に伴い、人が情報を第三者に公知する、意思表示をすることが容易になった。ほんの十年ほど前までは、一個人が多数の人に自分の想いを伝えるなんてのは夢のまた夢。同人誌即売会がもの凄い天上界的な存在だったのも、それが一因。

でも現在は誰もが容易に意見を述べられ、それが可視化され、多くの人が挙動に気が付き追随することができる。SF漫画でありがちな設定、超能力で他人の考えが勝手に頭に入ってくるようなもの。

そのような状況となると、当然ネガティブの声はこれまで以上に増幅されることになる。肯定派は満足しているからわざわざ声を挙げることはないから、絶対的だけでなく相対的にも否定派が余計に目立ち、対象が受けるプレッシャーは大きなものとなる。

弱者を自ら、あるいは第三者がツールとして振り回したり、特定少数の現場や実情の声を挙げて全体像に見せかけることの危険性は何度となく伝えているけど、視点を変えれば今件も似たようなもの。

否定的な意見が来ても、それが論理的に正しい意見だったり、改善のための材料になるのなら、大いに参考にすればよい。しかしながら少数意見にすぎなかったり、単なる考え方の違いに留まるものであるのなら、「今後の判断の参考にさせていただきます」で済ませてしまえばよい気がする。いちいちすべてに反応していたら、何もできなくなってしまう。俗にいう衆愚政治と何ら変わりはない。

ただ問題なのは直上でちょいと触れているけど、その特定少数の意見を増幅させ、絶対多数に見せかけて世論としてしまう報道手法が、結構浸透しているんだよね。意見を受けた側が黙っていると、報道やジャーナリストな方がそれを用いて増幅させ、飯のネタにしてしまう。読者も視聴者も、そろそろこの類の手法に踊らされていることに気が付くべきじゃないかな。

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このページは、不破雷蔵が2016年12月10日 06:52に書いた記事です。

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