この仕事を始めてもう7年になるけど、カンニングを捕まえたのは初めてだ。テスト中に一度警告したのに懲りずに続けたので、もう同情の余地もない。証拠の写真も撮ったし、後は大学内のHonor Committeeに送って処分してもらう。
— yk_ga (@yk_ga) 2016年12月16日
アメリカの大学は、不正行為をした学生を処分するHonor Committeeがあるのだけど、この委員会には教授に加えて学生も入っている。不正行為が蔓延して大学の評価が落ちれば、そこの学位を持った学生も損をするわけだから、学生もこれに参加するのは当然ではある。
— yk_ga (@yk_ga) 2016年12月16日
当方も大学生時代に試験監督のバイトをしていて、その試験の場でカンニングが発覚したのを見かけたことはあるけど(別の試験官がとっつかまえていた)、カンニングはいつの世にも存在するし、それが発覚するのもまた世の常というもの。ただ最近はカメラを容易に手持ちできるので、証拠写真を撮れるってのは斬新かなあ。
で、不正行為をした学生を処分する委員会があるってのは驚き。日本だと総括するヘルメットをかぶった輩が出てきそうだし、そうでなければよく分からない団体が人権を振り回しながらやはり「正義」という名前の棒で殴りかかってきそうな気がする。
しかし、学生が学生の不正行為を処分して、大学と学問の尊厳を自ら守る、と言うのは日本人には馴染みそうにない気がする。仲間なんだから多めに見なよ、という雰囲気に流されそうだ。自分が大学生だった頃を思い浮かべても、そんなことに参加したいとは思わなかった。
— yk_ga (@yk_ga) 2016年12月17日
@ecohis 大学によっても違うのかも知れませんが、アカハラがあった場合のコミッティーにも学生が参加してもおかしくありません。勤務校はどうなってるのかちょっと調べたのですが、残念ながらわかりませんでした。
— yk_ga (@yk_ga) 2016年12月17日
アメリカの大学内で不正行為などがあったときに、学内自治で解決する仕組みがあるのを知ったのは、テレビドラマのビバリーヒルズ青春白書を見ていたときだったかな。大学内で裁判のようなことをやってるのを見た記憶が。実際に立ち会ったことは無いので、あんな感じなのかどうかは知らないけど。
— yk_ga (@yk_ga) 2016年12月17日
プリンストン大学のHonor Committeeを調べてみたら、全員が学生だった。メンバーの隣の19とか18とかいう数字は卒業予定年次。大学と学問の尊厳は学生自ら守る、という意思を感じるよ。https://t.co/5YnVTZKOwD
— yk_ga (@yk_ga) 2016年12月17日
こうして学生自らが学問と大学の尊厳を守っていく、というアメリカ人の自立した姿勢は、個人的にとても好きですよ。日本で同じことをやろうとしたら「意識高い」とか言われて冷やかされそうで心配だけど。
— yk_ga (@yk_ga) 2016年12月17日
自分の場の威厳、品質を維持するために、自分の内部のものであっても、悪しきものがあれば積極的に告発して不正を正すってのは、意識チャラいとかいうのではなく、正当な行為であると当方も思う。それが全体の利益にもなるし、それは当然自分自身にもプラスとなる。自分の母校に寄付金を投じるのと同じ行為と考えればよい。自分が現在所属しているのならなおさらだ。
「ノブレス・オブリージュ」という言葉があるけど、あれも一般には「財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴う」という意味ではあるのだけど、結局はその行為によって一般民衆に貢献を成して社会全体を維持しないと、自分自身の立ち位置が危うくなるからという経験則的な部分も多分にある。それも似たようなものだよなあ、と思ったりもする。
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