この十数年の間に「余力」を「無駄」と断罪して切ってきたんだけど「現場の努力」とやらでどうにかなってたのは「余力」使い潰しだったってだけの事なんだよね。補充せず使い潰し続ければそのうち詰むに決まってんだろ。目覚ませ
— 八さん@半可通 (@Hachi5963) 2016年12月25日
「余力」で新人や非正規の教育もできてたのだけど、その辺りも「無駄」に含めて切ってきたからね。そんなん継続にすら支障がでるに決まってんだろ。切りまくってマイナス減らす経営は上手かったのかもしれんけどその場しのぎの為に自身の手足食い尽くすのは無能であろうね
— 八さん@半可通 (@Hachi5963) 2016年12月25日
まぁ経営者ばかりが悪いわけじゃなくて、労働者側も素直に言う事聴き過ぎたし、顧客側も要求上限上げ過ぎたよね
— 八さん@半可通 (@Hachi5963) 2016年12月25日
「余力」や「無駄」は言葉のイメージとしては余計なもの、要らないもの、削除すべきものとの印象が強いけど、それを語るのはあくまでも指示をする側や第三者である場合が多く、本当にだらけている時間であるか否かまでは分からない。さらにはそのような遊び的なものでも、全体の組織としての維持には欠かせない存在であることも多々ある。それが具体的に数字化しにくいだけの話。軍事的には機動予備軍とか、スケジュール管理の上では予備日とか、そんな感じ。
予定通り物事が済めばそれは無駄に見えてしまうけど、世の中全て予定の通りにいくとは限らない。管理する側、運用する側の管理予知能力が低ければ、リスクが体現して冗長性が全体に必要な状況はそれだけ多く発生しうる。
にもかかわらず余力の類をすぐに明確に数量化できないとの理由のみで切り払い、リスクが体現化したときの対応を「現場の努力」で何とかさせていたのでは、ほどなく破たんが生じてしまう。相手の好意に期待するシステムは絶対に持たないし早期に崩壊しうるのは言うまでもない。
社会全体、経済の上では、デフレ感覚がそれを後押ししたのだろうなあ、という感はある。先日も触れたけど、「アフターゼロ」(岡崎二郎先生)に収録されている「反撃の負」なる作品の指摘が、ずしりと重みを覚えさせる。
残業って「通常では終わらないほどの仕事が突発的に発生した場合に対応するための冗長性確保システム」なので、残業当たり前の会社は「エンジンをレッドゾーンぎりぎりで回し続けてる状態」なのですよ。なのでちょっとでもエンジン回転数が上がると限界超えて壊れる。余白、余力大事、ちょ~大事。
— 青木文鷹 (@FumiHawk) 2016年12月25日
残業に関してはまさにその通りで、万一のトラブルの際に対応する機動予備みたいなもの。それが常用化したのでは、その仕組みはすでに破たんしているのと同じ。毎回ピンチヒッターやピンチランナー、リリーフを出している野球チームってどう思う? 的な。
佐川遅配問題。通販急拡大で個配急増、デフレによる独身共働き増加と核家族化の急速進行で再配送無茶苦茶増えた事、送料無料が通販店の売りになってて急増している配送コストが料金に転嫁出来ていない事が原因。そこにクリスマスの荷物増。これも荷主運送業者双方に余白と余力がないために起こってる。
— 青木文鷹 (@FumiHawk) 2016年12月25日
(ネット)通販拡大、世帯数の増加、サービスの多様化(指定時間など)による1配送あたりのリソースの増大などは今年に限った話では無いですが、人員確保の問題はこの1、2年の話でしょうね。雇用市場の回復とバイト単価の上昇は顕著ですから。https://t.co/OhwgZi2nn9
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年12月25日
見方を変えれば居酒屋チェーンのWや少し前のすき家のワンオペ問題同様、デフレ時代のイケイケスタイルなビジネス様式が通用しなくなっている次第です。ある意味、時代の流れの中での動きであり、どのような対応を各方面が見せるかが見所です。https://t.co/LKLdee7e1E
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年12月25日
クロネコヤマトのファクトシートからとりあえず引っ張ってきた、取り扱い個数動向。各年年度(~3月31日)。これに時間指定や利用地域の広域化、スタッフの人件費なども合わせ考えると。 pic.twitter.com/gxj5f91F8X
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年12月25日
総数量としては2016年度は2014年度並とも言えるような..。 https://t.co/75qSiWF9CV
— Canyon (@Canyon_Type_R) 2016年12月25日
個数単純加算ならその通り。他方、DM便は時間・配送期日の指定は無し、大きさもポスト投函できるもの(手渡しは無し)などの制限があるので、通常の宅配便の荷物と比べると負担はかなり小さなものとなるのです。https://t.co/ONvHyNYrEw
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2016年12月25日
で、こんな話が出てきたのは、例の年末における佐川問題。実のところ佐川に限った話では無く、宅急便界隈は結構大変なことになってるとの話はあるし、遅延も実体験している。元々需給の見通しはつきにくく、それ故にある程度余力を用意しておいて、それが余ったら「コストは多少無駄になったかもしれないけど、楽できたよね。何より対応し切れないってことが無くて良かったね」って感じならよかったのだけど、その余力の幅が少なく見積もられた結果、オーバーフローを起こしてしまった次第。
あとは指摘の通り、景況感の回復やらネット通販の数量増加・地域拡大やら時間指定サービスの問題やら、労働市場の改善で賃金引上げに関して甘く見ていたので労働力が確保できなかったのかなあ、と。この辺りはまさに、すき家のワンオペ問題と構造は近しい。
社会現象に関してスタンピード現象が起きやすい事も合わせ、数量的なぶれが大きくなりやすい昨今では、慎重な市場調査と十分な備えが必要になる。一方で、その備えが「無駄」との認識、デフレ感覚にもつながるその方策を相変わらず維持していると、あっという間に堤防が決壊してしまう。
組織の意思決定部分において、臨機応変な施策、発想の状況に合わせた転換、柔軟な思考が求められる時期には違いない。そのテンプレ、今でも使えます? 的な。
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