大統領選挙直前の調査結果「米メディアはクリントン氏にえこひいきしていると認識している人は52%」

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米国の民間調査会社ギャラップの調査結果。ぶっちゃけ、昨年12月まではスケジュールの遅延でアップアップしていて、米大統領選挙絡みだけでなく海外の調査機関の調査にまで手が出せなかったのだけど、これは選挙前に記事にしておくべきだったかなあと多分に後悔した内容。調査実施は2016年10月下旬、発表は11月頭なので、まさに選挙直前。


で、ざっと絡めるとこんな感じ。えこひいきであるか否かは絶対数量的な物差しは存在せず、受け取った人の感性によるところが大きいのだけど、見事に「ああやっぱりね」的な結果が出ている。報道全体への印象で、民主党=クリントン派は「メディアは中立・中庸」と見ている一方で、共和党=トランプ派は「メディアはクリントン氏にえこひいき」との認識が多数を占めている。で、どちらも支持していないのはどうだったかというと......中立派(Independent)でも、クリントン氏にえこひいきと感じている人が41%もいたんだな、これが。中庸だったとする人も5割いたけど。

電話による聞き取り調査なので、複数指摘されている通り、トランプ氏寄りの発言が躊躇されてしまうというリスクはある。ただ今件はトランプ氏支持と明言した上でのひいきか否かを聞いているので、そのバイアスはあまり気にしなくても良い感はある。そもそも、中立派の動向が全てを語っている。

米国の「報道」は自ら公明正大を宣言していない以上、本当に自由だからどこまでも偏向したってかまわない。まぁ当然、違法、不法、不道徳なことをすれば、相応の報いがある。それが本当の「自由」であり、「自分勝手にやって無責任」ではない。「報道の自由」とは前者であり、後者は意味しないのだけど、その辺りをちゃんとわかっている人がどれだけいるのか。


で、えこひいき報道の実状を確認できるに、こんな話も想起される。えこひいきな報道がそのまま外電として日本に伝えられ、さらにポリティカル・コレクトネスによる正義の暴走的な強圧もある。日本の報道、ジャーナリストは、米国の報道に関わる偏向性を知らず、あるいは無視して「公明正大な『報道』だから」と垂れ流す。結果として予想が大きく外れてしまい、それが衝撃となるってのも、筋道が通る。


先日も言及したけど、米大統領選挙で大きな風が吹いて、色々とカバーされていたものの風呂敷が取れて、実態が暴露されてきた感はあるのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2017年1月23日 07:15に書いた記事です。

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