ある向きには煙たがられる科学技術の分野も、これを解さぬ行為はたちまち「オカルト」にもなりますから、子供でも判りやすい科学というものはいつの世も必要と存じます。私め自身は学研のひみつシリーズが好きでありまして、これは「超高層ビルのてっぺんまで届くはしご車を作れるか」の例であります。 pic.twitter.com/GSfiEKdQHD
— 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) 2017年1月1日
これはそのままの話を以前、学研か何かの学習漫画で読んだことがあるので、随分と昔から論議されていたものに違いない、論理的な結論なのだなあと思い返しながら。
建物の高層化に伴い生じうる、上層階での火災リスク。ビルそのもので鎮火がかなえばよいけど、外部の消火作用が無いと燃え盛るばかりの状態となることも十分考えられる。平地のように、延焼しそうな部分をあらかじめ取り壊すとかもできないし。で、消防車を使って放水を......ということになるのだけど、上の層には通常の消防車では届かない。
はしごを伸ばそうとすると、バランスが崩れて倒壊するのでアウト。水の勢いを強くすれば、その勢いで消防車そのものが点灯するのでアウト。土台をしっかりさせる、つまり消防車自身を重量化、巨大化すればという話は現場まで到達できなくなるのでアウト。世の中難しい。
昨今ではヘリコプターなどを用いる場合もあるようだけど、当然放水量は限られてしまう。消火弾みたいなものを創って直接砲撃の仕組みで火災現場階に着弾させればよいという発想もあるけど、そこにいる人の命が危なくなる。色々と難しい。
一方、この類の問題を分かりやすく説明するという観点で見ると、今件ビジュアルは非常によくできている。さすがプロの表現家だけはあるな、という感じ。元々のセンスに加え、経験の積み重ねがこのような作品を生み出していくのだなあ、としみじみ思ったりもする。
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