トランプ新・米大統領と「米国の分断」と

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昨今一部報道界隈で「トランプ新・米大統領の誕生でアメリカ合衆国は二分された状態になっている」との論調を高い頻度で見聞きするようになった。そもそも直前まで選挙でバトルしていた界隈は存在するわけだし、はたから見る限りでは分断とされる仕切り分けの片方は、多分にあぶり出しの感じがあるんだけどね。

で、その疑問的なイメージの裏付けが、同国の民間調査会社PewResearchCenterの調査結果でちょいと読めたかな、というもの。今年は去年よりどうなるか、良くなる・悪くなるで答えてもらい、それぞれの理由を選んでもらったもの。良し悪し双方ともトランプ氏の政策を理由に挙げている。まあ、選ばれたばかりだし、これまでのオバマ政権のマズいと認識しているところをバリバリ改めると宣言しているのだから、それは当然。ただ、良くなる派では「何となく楽観視」「経済面での楽観視」が上位にあるのに、悪くなる派では「政治的な分断が起きる」「議会や共和党内でのごたごたが生じる」と政治的要因が上位についているのが気になるところ。


で、政治的分断、二分云々については実のところ昨日今日に始まったものでは無く、実は2010年辺りから顕著な傾向として表れている。これは民主党・共和党双方の支持者で認識は変わらない。政治的対立は大きな認識として横たわっており、今回それが露呈された、指摘されたに過ぎないと見た方が、正論のようだ。


さらに。相関関係でしかないけど。先日本家サイトで挙げた米国のメディアへの信頼感の話で、世代間格差が生じてきたのも、ほぼ同じタイミングなのだよね。民主党・共和党の間におけるメディアへの信頼度の差異はもっと昔から生じているから、それとの関連性は薄そうだし。


覚書も兼ねて、ここで指摘されている通り、少なくとも米国のジャーナリズムは政治的な公明正大さは「エンドースメント」なる言葉でダイナミック否定されてしまう、と。一応ニュース部門とメディア全体とは分離されているということだけど、読者からしたら「そんなのわからんやん」でオシマイだしねえ。

......ああ、日本でも問題視されている「プレスとオピニオンのごちゃまぜ」をやってるのと同じなのか。

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このページは、不破雷蔵が2017年1月24日 07:14に書いた記事です。

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