子供の成績下落は視力悪化のシグナルかもしれない

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これは先日のここでの言及と本家サイトの【子供達の視力の現状をグラフ化してみる(2017年)(最新)】でも言及していたこと。「学校保健統計調査」を精査していた時に気が付いた傾向で、どう考えても視力矯正が必要な視力であるのにも関わらず、眼鏡やコンタクトレンズをしていない子供が一定率存在するのだよね。モノが見え難いと読みにくい、どうしても成績が悪化してしまう。つまり成績が悪い一因は、実は視力にあるのかもしれない。この発想は結構重要。他人より確実にハードルが一つ多く、勉学の上で大変、結果としてどうしても遅れてしまうのだから。下手をすると、やる気も減退してしまう。

で、その理由までは調査では聞いていないので憶測でしかないのだけど、参照している記事ではその理由として「自分でも視力に気が付いていない」「貧困」「親に怒られる」「親が医者嫌い」などを可能性として挙げている。

当方としては「自分でも視力に気が付いていない」とその派生的なものが一番大きいかなと思っている。目が悪く、モノが見え難い状況は、それが視力低下によるものだとの認識があればそういうものだと分かるし、矯正することでよく見えるようになると知っていればそれを成すことを画策する。でもそれを知らないと......というか状況を把握できてもその実情が「視力が悪化している」と理解できていないと、どうすれば良いのか分からない、そんなものだと思ってしまう。病症は認識できても、それがどのような病気によるものかまでは分からないのと同じ。あらかじめ刷り込まれているわけじゃないから。

なので本当は高校生ぐらいまでは視力検査の結果で問題となりそうな値が出たら、何らかの形で矯正すべきであるとの通達や具体的な方策の教示を制度化しても良いのではないかと思う。健康診断の結果を受けて通院なり入院をするのと同じなんだよね、要は。「貧困」が原因の場合は、この仕組みの中に公的補助を盛り込んでしまえばよい。「親に怒られる」も社会の仕組み、学校のルールとして用意されているので、何の問題も無いと説得できよう。頭の固い、古い保護者もいるだろうけど、それはおそらく現状の視力動向を知らない、昔の常識のままで考えているのが多分ではないかな(この辺りは本家サイトに経年データを掲載してあるので分かるはず)。

問題は「親が医者嫌い」。これは視力に限らずあらゆる疾患であり得る話。宗教みたいなものでもあり、どうしようもない部分もあるけどねえ......。得てしてこの類の保護者は同時に権威にも弱いから、何らかの強制力などを振り回してでも、という事をせざるを得ないのかな。

この辺りの話、よく考えてみると、もう少し積極的な論議が成されても良いような気がする。確実に数%の子供が、文字を読み難い、難儀している状態に陥ったままなのだから。「これは国家的損失ですよ」とでも訴えても良いぐらいではある。

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このページは、不破雷蔵が2017年1月29日 06:52に書いた記事です。

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