個々人が、好きな曲を自分で見つけて主に自分だけで好きなように聴く時代になり、ふだんの暮らしで、流行歌、歌謡曲、ヒット曲の話題というのはほぼなくなったよなあ。「ドリカムの新曲聴いた?」「ユーミンの新しいアルバムは──」「あ、これ、サザンか」「こんど貸して」「これは必聴だぜ」......
— 葛葉(レオポン㌠推し) (@Cuznoha) 2017年2月5日
これはCDなどの売上の記事でも何度か言及しているのだけど。インターネットの普及浸透の効用......というか影響の一つとして挙げられる事象じゃないかなというのが、このヒット曲の縮退。要は手段の多様化と蓄積が可能になったことで、少ないルートから得られた限定的な選択肢の中から皆が選ぶ時代は終わりを遂げ、結果として「少種類のものがたくさん売れる」から「多種類のものが少しずつ売れる」時代になった、と。一品ものしかおいてない店からバイキング料理店に、という感じ。
無論CD売り上げの減退はネット浸透前から生じているので、CDの普及率の向上やテレビの一般化、ビデオテープによる再生環境の普及も作用している可能性は高い。でもやはり、とどめをさしたというか、致命的だったのはネットなのだろうな。
正規分布曲線でいうと昔が赤で今が青って感じかしらhttps://t.co/XkajwWEmTM pic.twitter.com/7VtRRpukf1
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2017年2月5日
正規分布曲線だとこんな感じ。昔は赤の線、今は青い線。狭い領域でどーんと大量に売れていたのが、少しずつ幅広く売れている。多様化というとそれまでだけど。他方、ネットの特徴として拡散される時には一気に拡散され浸透し、短時間に強いインパクトが生じるので、時として赤い線のピーク以上に大きな影響が生じることもある......けど、それは長続きしない。余韻が大きい場合もあるけどね。実力があれば、その余韻を有効に活かし、高層に居続けることだってできるだろう。
それが出来ない場合は一発屋と呼ばれるようになるのだろうね。
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