お仕事の交渉の際には無理のない作業工程と正当な対価を相手に提示しよう

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この類の話が定期的にクリエイティブ系、特に絵の方面で出てくるのは、多分にサラリーをもらって一般事務職などに就く機会を得ずに関連業界に飛び込んで、仕事の工程に関わるスケジューリングなどのノウハウとかを学ぶ機会が無いからではないかなと考えている。高校を卒業してそのままプロ野球入りした大選手が、お金周りでトラブルを起こしやすいとかいうのと似たパターン。個人的には最低限のビジネスマナーと合わせ、ノウハウの類をまとめたテキストが必要かなという気はするんだけどね(税務関係はちらほら見受けられるけど)。

で、今件はスケジュール調整と対価請求のお話。先行する「好きだから安価で」と連なる話でもある。自分の能力を買って仕事発注のアプローチをしてきたということは、それだけ自分の仕事に相応の評価をしていることになる(不特定多数にスパム的なメールを送り付けてくるのならまた別だけど)。その仕事への期待に応えられるように、自分の力量を十分に発揮できるスケジュールを組み、また相応の対価請求も必要となる。相手に言われるがままでいると、言葉通り生活が破たんする。

これも前に記事にしたかな。「仕事のつながりができるから」「次は高くしてくれるだろうから」と安値で引き受けると、相手にしてみればそれが標準水準と認識されてしまう。仕事を受ける側は下限と思っていも、発注側は上限と考えちゃうんだな。

また、レスにもあるけど、人日の部分の表記がちょいと違っていたり、予備日が組み込まれていなかったり、ちょいとツッコミどころはあるけれど、概念としては問題は無い。自分の仕事のイメージをしっかりと持ち、予定を組み、それに基づいて相手に返せるかが大切。相手を喜ばせるために無茶な予定を提示するなど、適当なスケジューリングは相手にも迷惑をかけてしまうからね。


で、加えてというか蛇足......ではないな。留意事項として。指摘されている・しているように、一度取り決めた内容が途中で変更を求められるってのはよくある話。途中まで形が見えてきたら、気が変わったとか良い事考えたとか、耳にタコができるほど聞いた経験がある。発注側は瞬時にその変更後のイメージが脳内に想起されたり、ほんの思い付きのつもりなのだろうけど、それを体現化する方はそれなりのリソースが必要になる。第一それは約束事とは別の話。しっかりと「オッケー出した後の修正はムリ」「やってもいいけど、それが可能か否かの再検討が必要だし、うまくいくということでも納期は延びるし追加料金は発生するよ」的なことを確認しておかないといけない。

大の大人でも平気でこの類の話を持ち出してくることがあるからね。さらにひどいのになると、最初からそれを目論んでいるケースもある。以前取り上げた「岩石スープ」の話が好例だけど。多分にそれが通ってしまう、了承されてしまうと、それを成功事例と認識し、その方法論が正しいと学習してしまうのだろうな。もちろんそれは作り手側の好意であり、リソースの浪費の結果によってたまたま得られたものでしかないのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2017年2月 7日 07:09に書いた記事です。

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