「共同通信が金で「記事」を書いた」件について

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命にかかわる薬の記事をめぐってカネが動いていた。記事がカネで買われていたことにならないのだろうか。人の命をどう考えるのかーー。広告とは、PRの仕事とは何か。そして、ジャーナリズムとは。このシリーズを通じ、患者やその家族の皆さんと一緒にこの問いを考えていきたい。

「ジャーナリズム」なる言葉が界隈関係者によって毀損されている昨今において、ジャーナリズムとは云々ってのはさておくとして。今件は当初、他の報道機関も「なんかよそ者が変なこと騒いでるぞ」的な扱いをしていたことからも分かる通り、随分とマズい領域のお話で、それが露呈されたことを意味する。

「配信社が金で記事を売る」。これが非常にマズい。元々配信社は「記事を売り金を得る」のを本業としているのだけど、同時に「その記事は公明正大」が前提。今件は天然素材を売りにしていた食品店で、合成品を意図的に売っていたのが発覚したのと同じ。

つまり「他の記事にも似たようなケースがあったのでは」と容易に疑われる状況になってしまう。食品での異物混入事案の際に、商品すべてを回収したり、さらには生産ラインを止めて再点検、体制の再構築を成しますが、それと同じレベルでの話。事実の報告までにしばらく時間がかかったこともまた、共同通信内部の暗部の奥深さがうかがえる。

またこれは、ステルスマーケティングや以前問題になった「ポータルサイトに転送されて知名度が上がるから、うちの記事のステマ記事は割高にします」問題とも連なる。配信社の記事は沢山の報道機関が転送するから、事は重大。


以前の某カップ麺企業のように、食品業界ならば品質の根本的な問題が明らかになった場合、そのラインを止めて真相究明を成し、状況の改善を図れるようなシステムを作り、それが完成して動かせるようになるまでは、商品の製造を中止するってこともやむをえない。システム的な問題があるのなら、特定された問題の品を回収したところで、他にも同じような品質に問題がある商品が生産され続ける可能性はあるのだから。

共同通信社が今件をどのように認識しているのか。企業の主軸ビジネスにおいてどれほどマズいことをやらかしたのか、あるいはやらかしていたのが露呈したのか。影響力はかの朝日新聞における「二つの吉田問題」以上ですらありうるだけに(何しろ朝日新聞をはじめとした他の主要メディアにも配信しているのだから)、大きな問題となるはずなのだけど。

...ならなかったら、共同通信社はもちろん、既存メディアの自浄機能に関しては、また一つ否定的な証拠が積み上げられるってことになるのだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2017年3月 3日 07:07に書いた記事です。

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