中食系食品などの購入動向推移をグラフ化してみる https://t.co/eusFzPv8Wq の補足。飲料項目の属性別支出額増減動向。高齢層、特に単身世帯での高齢層の伸び方が著しい。やはりペットボトルによるお茶などの消費が増えているのでしょう。 pic.twitter.com/gigNXZXY0W
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2017年3月5日
先ほど本家サイトに掲載した【中食系食品などの購入動向推移をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2017年)(最新)】の後日談......というかデータを取得して精査したのはいいけれど、本文が雑多し過ぎるので止む無くカットした部分。せっかくなのでこちらで補足。
日曜はほぼこのデータに関して吟味して取得して精査して記事に仕立てるのだけで終わってしまったのだけど、まぁ大よそ想定していた数字は入手できたし、それなりの結果が確認できたので、それはそれでよし、と。時系列的に一気にデータが取れれば楽なんだけどね。e-stat(総務省統計局の公的・公式データベース)で時系列データとか、データベースから直接選択する要目では、そこまで細かな設定はないのだよね。
で、このグラフはe-statで家計調査では最古の2002年分の値を1.00とした時に、各年の支出はどれぐらいになるのかという、相対的な金額動向。二人以上世帯と単身世帯それぞれにおける飲料方面の支出を年齢階層別に見たモノだけど、色々と特性が出ていて興味深い。
二人以上世帯では高齢層の方が飲料水への支出の伸びが大きい。若年層はそこそこ、中堅層は伸び悩みで、ここ二、三年でようやく伸びてきたって感じ。他方単身世帯では、若年層ではまったく伸びてないけど、高齢層ではもりもり伸びている。高齢層の飲料水の傾注が一目でわかる結果。
昨日は実のところこのデータを含め、家計調査で中食の急速な浸透を数字の上で確認したりする。実体験上の食生活として、ここ数年でスーパーやコンビニの総菜、弁当、冷凍食品を使う機会が増えていると実感する人は、老若男女を問わず多分のはず。ほんの数年前までは「(自炊した食品が並ぶ)食卓に一品追加するために、冷凍食品や総菜を使うのはありかなしか」という話が論議されるぐらいだったのを覚えている人も多い......と思うのだけど(記事にもしたので探せばすぐに出てくるよ)。
本家記事の冒頭の文面通り「多少なりともコスト高であっても、時間や手間を節約できる中食の充実は、日常生活をより豊かなものへといざなう道しるべとなる」なのだよね。その結果としてのエンゲル係数の上昇。ここ数年におけるエンゲル係数の上昇の原因は「高齢化の進行」「食生活の中食化とそれを支える環境の整備」である、と。震災も間接的にはきっかけの一つになったのかなあ、という気はする。流通網の問題提起、コンビニの急速な社会への組み入れの動き、食の安全性への認識の高まり、それらは震災が大きな後押しをしている。
ここ数年エンゲル係数が上昇しているので、色々と騒ぐ界隈がある。なので何度か言及していた仮説を立証するためのデータ取得と記事展開だった次第。今なおお騒ぎの方には、今後はこの記事と共に理由を突きつければよい。また、実態として一度スーパーやコンビニの食品売り場、中でも総菜やお弁当売り場に足を運ぶ事をお勧めしたい。高齢層が多いのに気が付かれるだろうから。これも今サイトなどで数年前から100均食品スーパー周りで何度か言及していた記憶もあるのだけどね。
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