家計消費状況調査から。2016年における総世帯の世帯主年齢階層別、月次のインターネット通販利用率。若年層の利用が多い。60代前半でも2割強(年に一度でも、ではなく、月次の利用の有無の平均値である事に注意)(昨日のTWはグラフを間違っていたので再送) pic.twitter.com/1gKcxLvert
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2017年3月10日
本家サイトの方でネットショッピング動向云々として毎月データを更新している、家計消費状況調査。元々家計調査の派生版的な形で始まった調査で、ネット周りのデータを中心に調査をしているのだけど、状況に合わせて細かい変化が生じており、2017年1月分からは項目の足し引きが行われたり、速報が無くなっていきなり確定報の発表スタイルに変更。
それに合わせて色々とデータの精査方法を再確認した際に、年次データを覗いてちょいとばかり色々と考え事。これは総世帯、つまり単身世帯と二人以上世帯を合わせた全部の世帯におけるネット通販利用率。やはり若年層の方がネット通販の利用率は高い、と。
その利用世帯に限定した、平均月次支出額。実はシニア層の方が高い。多分に旅行関連の支出が底上げ。単価が高いのが要因。 pic.twitter.com/Henum7IWq9
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2017年3月10日
ネット通販を利用している・していないを合わせた、1世帯当たりの平均支出額を、34歳未満世帯を1.00の基準値とした場合の動向。若年層の方が利用率は高いので、世帯当たりの支出は高くなる。 pic.twitter.com/Wqp4W8VFTc
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2017年3月10日
ただ、利用額などを鑑みると、色々と事情が変わってくる。利用世帯に限定した平均利用額はシニア層の方が高い。これは高単価の旅行などが多く使われているから。そして1世帯あたりの平均的なネット通販利用額は若年層の方が高くなる。これは利用世帯に限定した額面はシニア層の方がちょいとばかり高めだけど、利用率は若年層の方が高いから。
ところが世帯構成数は中堅層以降の方が多いので、全世帯を世帯主年齢構成別で仕切り分けした上で、各年齢構成別の支出総額を概算すると、実は50~60代の方が高くなる。ネット通販全般への投資は、実はこの階層に成した方がもっとも期待値が高くなるという結果が。 pic.twitter.com/ftVOaBikyq
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2017年3月10日
ところが世帯数そのものは高齢世帯の方が多い。なので、全世帯を年齢階層別に仕切り分けし、そのグループ毎の支出総額で比較すると、シニア層の方が高くなってしまう。例えば34歳層まででネット通販に使われた総額が10億円だとすると、55-59歳層では16.5億円が使われているという計算になるのだな。企業側としては当然高いお金を出してくれた方が有りがたいので、購入年齢が限定されるような商品を展開する場合、高齢層向けのを重要視した方がより大きな効果が望めることになる。数の勝利というとそれまでなのだけど、まさにそんな感じ。
まぁ具体的な商品区分別で見るとまた違った結果は出てくるのだけど。ネット通販周りは色々と考えることがあるなあとか、そういえばネット経由での旅行サービスは総じて高齢者向けだよなあと思ってしまう次第ではある。
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