リモコン話からのインターフェイスと利用者と

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該当ツイートは引用しないけれど、日本のボタン沢山なリモコンと、画像上のインターフェイスとシンプルなリモコンを比較して、「だから日本はダメだ。ハードに偏ったから云々」という話があり、それへのツッコミ。むしろこちらの方が理解納得できる解説ではある。また、以前話題に登ったエアコンのボタン周りにも通じる話。

思いっきりぶっちゃけると高齢世代はボタンを好み、その世代の需要と声が大きいので、製品もそちらにシフトしがちではある。テレビは特に高齢世代の需要が高いので、このような結果に陥りがちということ。さらにぶっちゃけると、今のテレビ番組も似たようなものだよね。

見方をかえると日本でこのような状況が特化的に生じているのは、他国と比べて高齢世代の人口比率が異様に高いため。これも高齢社会の弊害......というとざっくばらん過ぎるけど、あながち間違ってはいない。

ただそれは同時に、技術の停滞をも意味する。以前も触れたけど技術の加速化が顕著な現在では、技術の陳腐化も時間的に速いものとなっている。そのような状況で高齢世代の力がありすぎて技術が停滞すると、引っ張られる足の度合いは極めて大きくなる。医療技術や社会の安寧で高齢世代の数が増え、意見力が増すと、そのコミュニティの科学文化が低迷するってのは、ある意味空恐ろしいまでの自然の摂理的バランス調整の仕組みな気がする。


コストの増加はずっとそれが続くのか、量産や普及によってコストが下がり、パフォーマンスが良くなり、費用対効果が改善されうるのか否かまで検証されたのか否かが気になる。単純に初期投資がもりもり上がるのはどのような場合でも同じなんだけどね。その辺りの計算までしているのか否か......。あるいは遊び的な試行錯誤ができるか。その中で時折当たりはつかみうるから。


ステートレスってのは雑に表現すると、1行動が1結果のみ。一つのボタンは一つの役割だけで、色々な意味合いは持たないってもの。ドアを開けたら中に入れるってのがステートレスで、開ける前にドアマットを踏んでいると音楽が鳴るとか、夜ではドアが開かないってのはステートレスではない......ので状態遷移が分からない人には理解把握が難しくなる。要は段階的な発想、組み合わせの試行が苦手ということ。これは「覚えるのが大変」ということで、高齢世代に特に多い。


その観点では指摘されている通り、子供からデジタル系のステートフル(ステートレスの逆)の権化ともいえるゲームに慣れていると、状態遷移の概念が当たり前のように認識できるので、色々と生活の上で有利になるのだよね。

今件で当方があえて「高齢層」ではなく「高齢世代」としたのも、実はここがポイント。現在の高齢層は自分の人生の多分をステートレスなものに囲まれて生きてきたので、ステートフルなものに慣れておらず、拒絶する。今後ステートフルな環境で生活してきた時間が長い人が高齢者となるに連れ、この辺りの常識はどのように変わってくるのか。本来は世代単位での技術シフトのはずなんだけど、上でも触れている通り技術が加速度的に進んでいるので、世代交代が追い付かず、ろうが、もとい高齢世代の権限が中途半端に強いままとなっているので、技術の足を引っ張っているのではないかなあ、という感は否めない。

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このページは、不破雷蔵が2017年3月22日 08:05に書いた記事です。

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