霞が関パワポ職人芸ですが、まず忙しい政治家に1分で説明できるように「1枚で」という要請があって、次に「全体を俯瞰できるように」かつ「ポイントを網羅して」という要請に応えようとするとああなるのではと。相手によって資料を使い分けるのは難しいので全ての要求を網羅する汎用性の極致が文字数
— 後藤 隆昭 (@ryu_) 2017年3月27日
あと役人間の共通言語としてはパワポ1枚に必要な情報が漏れなく詰め込まれているというのは結構便利なんですよね。簡略化されて肝心な部分が欠落している「わかったような気にさせる資料」よりはよほど有用ということはあります。
— 後藤 隆昭 (@ryu_) 2017年3月27日
簡単にいうと霞が関パワポ作品というのは「曼荼羅」です。施策体系を網羅的に描き全体を俯瞰できるようにした曼荼羅なのです...
— 後藤 隆昭 (@ryu_) 2017年3月27日
これは実物を見れば一目で分かるのだけど、経産省や厚労省などで調査結果や研究発表が行われる際に、概要的な説明のために添付される、パワーポイントによって作成されたチラシのような概要図版が、1ページ、あるいは数ページ程度でぎっしりと図解入りで、しかもそれなりにまとまった形で説明されている図版のことを指す。結局のところ詳細資料に目を通さないと実情は分からないのだけど、実情を分からなくてもいいからざっと知りたいという時には、非常に便利な図......
......なんだけど、見るたびに「作るの大変だよな」という感はある。まるでじぐぞーパズルのようにすき間なく詰められた文字や図版には、一種の芸術美学すら覚えてしまう。そう、あれだ。電車のつり革広告と同じコンセプトなんだな。
そしてそれがいったい何に例えられるかという話で「曼荼羅」ってのは実に分かりやすい表現に違いない。あるいは古代遺跡の壁画。うん、人類が行き着くところってのは結局皆同じなのだな。
で。霞が関、つまり官公庁の資料でその類のをよく見かけるから「霞が関曼荼羅」。何となく納得は行く。
(悩ましいのは,講演のパワポと,ハンドアウトの関係.講演のパワポは,話が主で画面が従.画面の字をじっくり読むことは期待しない.しかし,ハンドアウトは読み物.両者を満たすパワポを作るのは至難の技.講演用と配布用は別に作る?)https://t.co/OddXN8nwWb
— ryugo hayano (@hayano) 2017年3月27日
(さらに言えば,会場の広さや照明に応じて,講演用のスライド背景を黒にすることもある.しかし,それをそのままハンドアウトとして印刷したら,読みにくいしインクが勿体無い.結局講演用とハンドアウト用は別に作らざるを得ない)https://t.co/l8Uc8eFnyP
— ryugo hayano (@hayano) 2017年3月27日
一方で講演をする側からすれば、曼荼羅、もといパワーポイントでの資料を創るのは難儀する。実講演上で解説するために映し出すものと、参加者の手元に渡す資料は同じ方が手間がかからなくてよいけど、口頭で説明するときの補足資料としてのものと、手元に残しておくものとでは、利用スタイルが異なるので、同じではマズいこともある。まぁ、そこまで考えて資料を作る人は少数だけど。
特に曼荼羅を創るとなると、講演時に使うものから足し引きしてってのは難しく、一から作り直す必要がある。まぁ、官公庁の場合はともかく、それ以外の場合では講演用の資料をそのまま配布すればいいような気もするけどね。
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