国際NGOの国境なき記者団(本部・パリ)は26日、2017年の「報道の自由度ランキング」を発表した。調査対象の180カ国・地域のうち、日本は前年と同じ72位だが、イタリア(52位)に抜かれて主要国7カ国(G7)では最下位だった。
昨年あたりから色々とツッコミを入れるに足る情報が手に入ったのでフルスロットルでツッコミをしている国際NGOの国境なき記者団の「報道の自由度ランキング」。大よそこのタイミングで出てくるかなあと待っていたら先日出たとの話。結果としては元記事にある通り、日本は低いね、的な。
日本は10年の11位から順位の低下が続く。安倍政権への辛口キャスターらの降板なども踏まえ、「メディア内に自己規制が増えている」「政権側がメディア敵視を隠そうとしなくなっている」などと問題視。特定秘密保護法については、国連の特別報告者から疑問が呈されたにもかかわらず「政権は議論を拒み続けている」とした。
で、この辺りのコメントからも分かる通り、「私達は怒っています」的な界隈に連なるところの内輪ネタを披露しているのと何ら変わりは無いってのが分かる。誰が選者なのか、具体的に公開してくれれば、今件指標の正当性をアピールできるかと思うのだけど、それは無いのだよね。
そして国境なき記者団の方の「報道の自由度ランキング」は実のところ、海外ではさほどネタにはなっていない。以前も言及したけど、報道そのものの信ぴょう性、信頼性が落ちているってのが主要因であるし、この指標そのものの意味を理解しているのだろう。でも日本で大きく取り上げられるのはご存知の通り。なんでだろうなあと考えてみると、体制叩きによい材料となることと、選者やその関係者が自分の意見を用いたことを隠しながら体制批判ができるツールとして使えるからなのだろう。
自称か実力かは別として、専門家が思想を持つのは自由ではあるけど、その思想に影響されて自分の専門分野で嘘をついたり誤魔化しをしたり、意思決定をするようになったら、もう専門家としてはおしまいなんだよね。それは専門家の肩書を悪用した、ただの害悪でしかない。「報道の自由度ランキング」はその害悪のツールとして使われてしまっている。恐らく今日以降、この最新の値をもとに、各報道やジャーナリストを称する方々が色々とお騒ぎになることだろう。これは毎年のパターン。
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