学生時代の恩師が、とりあえず人に何か言うときには「ポイントは3つです」と言うところから始めろと教えてくれた。そして2つしか思いつかなければ3つめは「その両者のバランスをとることです」と言い、1個しか思いつかなければ同じことを3回繰り返せば良いのだそうである。
— 西内啓 Hiromu Nishiuchi (@philomyu) 2017年3月22日
話術の一つ、というかテクニックではあるけど、多用したり頼り過ぎるとかえって陳腐になるから要注意なお話。人に何かを伝える際に、「たった一つの」という言い回しでもよく知られる1つだけを提示すると強力なインパクトはあるのだけど、同時に胡散臭さも強くなる。2つでは少々心もとない。しかし4つ5つとなるとかえって多すぎる、分散してしまう感はある。そこで3つが良いよね、ということ。元々なぜか日本では3という数字は縁起の良いもの的に扱われているし。
で、実際に3つもない場合は、言葉は悪いけど水増してしまおうということ。種明かしをされればなぁんだと思ってしまうけど、理屈は分かる。
「プレゼンが上手くなるために大事なことは3つあります。1つめはよく練習すること。2つめはよく練習すること。3つめが何かはわかりますか?そう、素晴らしい。よくわかりましたね。もちろんよく練習することです」みたいに言うのである。
— 西内啓 Hiromu Nishiuchi (@philomyu) 2017年3月22日
これが良い例。結局は大事な事ってのは1つでしかないのだけど、それをこのように水増しして語ると、なんだかすごく分かった気がする。結局のところこれもまた、演出の方法の一つでしかないのだけど、覚えておくと役立つ場面もあるかもね。少なくとも表現方法を一つ増やせることに違いはない。
コメントする