「自分がわからないことを『わからない』と判断でき、かつ、ある程度調べることができる」というのは相当に知的に高度なことらしいというのが最近わかってきた
— 獺祭ぽむ (@pommedeterrea) 2017年3月30日
本家サイトやここでも何度か取り上げている、「本当に分からない人は何が分からないのか、どこが分からないのかが分からない」に加え、「本当は分かっていないのに『自分は分かっている』と誤認している」というケースも合わせ、自らの実情が「分からない」状態であることを自覚し、その上で「分かる」にするために情報を探すとの行為は案外難しい。
食品会社で異物混入事案が生じた場合、異物が混入したという結果が確認できるか、それが事実か否かがまず必要になる(脅しのために意図的に混ぜられた可能性もある)。そして混入が事実であると確認できたら、なぜ混入したのかその原因を突き詰めねばならない。機械のトラブルか原材料からの混入か輸送時の問題かそれとも内部関係者の犯行あるいは事故によるものか。
そこまでのプロセスに至らない人、至れない人、そもそもそのプロセスのテンプレートを持っていない人は少なからずいるし、そのテンプレートを持って有効に使えるってのは案外すごいスキルなのかもしれない。
「ぐぐれ」とは検索して調べて自分で確認しろを意味するネットスラングではあるけど、そもそも自分が分からない状態であることを自覚できなければその状態を改善しようとは思わない。検索エンジンのことを知っていても、どのように使うべきかを知らなければ調べられないし、適切な検索ワードが分からなければ明後日の結果しかでてこないし、検索一覧を見ても自分が求めている情報が即時出てくるとは限らない。だからこそ、音声によるガイダンスでその辺りのあれこれを埋めてくれるSiriなどが評価をされているのだろう。いわば「教えて君」のよき相棒となるのだから。
本当に知識が無い場合、「そこに、自分には理解できない事象が存在している」という事にすら気が付けないですからね......
— KGN (@KGN_works) 2017年4月1日
診断能力のベースに知識量が必須である、というのはこの「あれ、なんかあるぞ?」が出来る能力を身に付けなくてはならないからです。
自分が分からないってことを自覚し、分かるための努力をするのにも、最低限の知識は必要になる。アンテナ、フックを持っていれば、そこに引っかかったものをたどることで正しい道を探すきっかけを得る事ができる。
指摘では診断能力、つまりお医者さんが患者を診て正しい病症を見出す事ができるかとあるけど、これは当方自身が実体験として経験しているから凄く分かる。以前入院したネフローゼも、原因不明の奇病として数件病院をたらいまわしされて、最後の病院に回されたところ、一発で病症を言い当てられたからね。
世の中には多様な情報が山積するようになったこともあるし、検索術的な感じで、情報の習得や精査のテクニック周り......というか概念の類を幼いうちに教え説く機会が必要なのかもしれない。
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