トランプ米大統領の「歴史上これほどひどく扱われた政治家は無い」と歴史家を自称する人たちのツッコミと

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ドナルド・トランプ米大統領が、自分の選挙運動チームをめぐるロシア疑惑に特別検察官が任命されるなか、「歴史上、自分ほどひどく、あるいは不当に扱われた政治家はいない」と発言したため、ツイッター上で多くの歴史研究者が、「いやそんなことはありません」と反論している。

今件は一部日本でも伝えられているけど、トランプ米大統領が沿岸警備隊士官学校の卒業式で「(自分ほど)歴史上これほどひどく扱われた政治家は無い」と発言したところ、歴史家を自称する方々から色々なツッコミを受けたとの話。ツッコミがあったのは事実だろうけど、今件BBCの記事や外電として伝えられている内容を見るに及び、「専門家が思想を持つのは自由。でも、その思想に影響されて自分の専門分野で嘘をついたり誤魔化しをするようになったら、もう専門家としてはおしまいですよ。それはもうただの害悪」という例の文言を思い出したり、リベラルと名乗る方々の本質が見えてきて、少々吐き気すら覚えた。例えている人達が押しなべて暗殺されたり酷い死に方をしている人達という点でも、悪意が感じられる。

他方、伝えられている限りでは「歴史上、自分ほどひどく、あるいは不当に扱われた政治家はいない」とあるけど、これって「歴史上これほど(報道に)ひどく扱われた政治家は」との意味の方がすっきりすると、その読み方ならば間違いは無いと思うのだな。少なくとも米国史上では。


......ということでちょいと調べたところ、やはりこちらの想像の通り、メディアでの伝えられ方がメインであり、文脈の限りではメディアや反対する人たちの対応を指したものであった。そして前後関係を読み通すと、何らおかしなものでは無かった次第(「批評家や嫌がらせをする者は貴方の夢を惑わせることはありません」の部分は「惑わせることはできません」だね)。むしろツイッターでツッコミを入れたとする人たちは、この文脈を知らなかったのか、あるいは知った上で意図的に一部分のみにツッコミを入れたのか。

いずれにしてもひどい報道には違いない。同時に、普段外電で伝えられている現在の米国における政治経済周りの情報は、多分にこんなバイアスがあちこちにかかっているという実情を改めて思い知った次第ではある。例えるなら米国の政治、政府関連に限れば、日本ならば新聞は朝日新聞と毎日新聞、テレビはテレビ朝日とTBSしかないような状態といったところかな。

こう見てみると、報道の劣化は日本に限ったものでは無く、また経年劣化よりも、元々この程度のレベルでしかなく、それが暴露されやすくなっただけなのかな......という感もある。恐らくその推測は、あながち的外れなものではないのだろう。

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このページは、不破雷蔵が2017年5月21日 07:56に書いた記事です。

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