新しい法律ができる時に「戦前に似ている」と騒ぐ例は数あれど、地方経済が困窮している姿を指して「戦前に似ている」と騒ぐ例は見たことがない。軍部の台頭は地方の不満の高まりも一因なわけでしたが、地方を中心に金を投じて景気良くして、戦前に似た状態を回避しようという意見は出てこない。
— 事務課リー (@zimkalee) 2017年5月20日
指摘されるとハッと気が付く人も少なくないかもしれない。例のテロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案(テロ等準備法案)に絡んで、以前の安保法改正案などと同様に戦前回帰云々という切り口から、非難をする方々がいる。戦前は良くないとの前提で、それに回帰するように思えるからよくないという方法論。その方法はあながち悪くないような気もする。正しいか否かは別として。
しかしながら、だとすれば、例えば指摘されている通り、戦前云々という話に関して、他の方面で同様のツッコミを成してこないのはなぜだろう。やはり都合の良いところをつまみ食いしているのかな、という感は否めない。
戦前といえば。身を粉にしてお国に尽くす的な感じで「月月火水木金金」という表現があるけど、昨今特に問題視されているサービス残業周りも似たようなもの。いや、就業分の手当すら出ない点で、「月月火水木金金」よりタチが悪い。「戦前回帰が」と騒ぐ方々はこの方面にも同じ労力を費やしてくれないだろうか。
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