日本の手仕事ロストテクノロジー化問題

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ここしばらくの間、日本の伝統芸能やら手工業的なものが「高値では買ってくれないし職人への手当てが満足に出せないので後継者がおらずロストテクノロジー化する」という話がちらほらと入っている。個人的には全部の技術がではなく一部である以上、情報展開のハードルが下がってきたことから、これまでにも生じていたものが不特定多数の目に触れるようになったまでの話かなあと思う一方で。

国内の技術展示会などでもよく見聞きするし実感もするのだけど、「技術はスゴイ。でもそれをビジネスにする、少なくとも継続的に研究させるためのリソース確保はどのように考えているのか」という疑問に答えられないのが結構あるよなあ、それと似たような問題かな、とも。

すべての海外技術が、ではなく、海外技術で継続し続けているものという意味で、日本でも同じ様式で生き続いているものも多分にあるのだけど。イメージ普及ってのはようするに需要を喚起させる、需要に応える形に進化していくってことではないかな、と。

身近な例でいえばレトルト食品。電子レンジの普及率の向上に加え、湯せんへのリスク(子供とかお年寄りとか)を考慮した上で、電子レンジで調理できるようなものが開発され、今ではそちらが主流となりつつある。


もやっとしていたものをすっと解説してくれた感。無論このようなケースがすべてとはいわないけど、技術のマネジメント能力の問題なんだろうなあ、という感は強い。

要は生命体の進化過程と同じ。環境に合わせた進化をしないと、その生物は滅んでしまう。環境変化を察知するアンテナ、そのアンテナから得た情報を精査する能力、そしてその精査情報を基に生き延びるための施策の立案と決断。技術の確立と継続には、技術のみでは難しいのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2017年5月29日 08:04に書いた記事です。

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