「人手不足」とその中身

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先日あちこちで火の手が上がった人手不足に関わるお話。何かと思って確認してみたら、この記事がトリガーのようだ。要は有効求人倍率が上がっている、求職者にとっては選択肢が増えているので良いお話な雇用情勢になったことを受けての話で、人手が足りなくて業務が回せなくなるからマズいよね、というもの。実際、中小企業の中には求人をしてもなかなか人が集まらないという話も少なからず聞く(景気ウォッチャー調査のコメントでもよく見かけるようになった)。

けれども、その人手不足って、中身をよく見てみる必要があるのだよね。景況感が回復して職が増えてきて、雇用市場が変化を見せ始めた。デフレな状態からインフレにシフトしつつある。そのような状況下で、これまで通りの条件で求人をして、人がこれまで通りに集まると思っているのなら大間違い。ある条件で求職者が来ないのならば、条件が悪いからと考えるが普通なのだけど。

逆に考えれば理解はできる。これまで売れていた商品が売れなくなった時、どうするか。品質を上げるか価格を下げるか、需要が本当に無いのかを考えるよね。「人手不足」ってのは少なからず「(企業にとって都合のよい)人手(の)不足」でしかない。


環境が変わってきたのならそれに対応しなければ生き続けることは難しい。自然淘汰とか進化の過程で起きる話であり、これは避けがたい事象。そもそも「雇用市場が改善して人手不足になる、これは悪い事だ」的な話が語られる事自体、おかしな話でしかない。

その辺りをしっかりと識者なり報道が解説する必要があるのだけどねえ......。

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このページは、不破雷蔵が2017年6月 1日 07:59に書いた記事です。

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