好きな仕事だからと安価で安易に引き受けると業界全体を縮退させてしまうかも

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芸能人の某A氏のエピソードが有名だけど、ある程度経歴や実績を得て立ち位置がそれなりのものと自他共に認める・認められるようになったら、自分の仕事が自分自身だけでなく、業界内全体にも影響を及ぼし得るのだということを自覚する責任があるというお話。上にある人が安値請け合いをしてしまうと、それが前例となり、後に続く者たちへのプレッシャーとなってしまう。業界全体の水準が下がり、受け手の不幸が広まっていく。

方向性はちょいと違うかもしれないけど、上司が社に残っていると部下も仕事が終わっているのにも関わらずなかなか帰れないってパターンと方向性は似ている。出版不況だから安値請けしてよというのは、本屋に行って「おこづかい減ったから漫画雑誌を半額で売って」と頼んでいるのと同じ。まさにデフレ思考。


以前某作家の方が言及していた「その対価で創り手が生活できないような金額しか提示しないのは、使い捨てにする思惑が多分にあるからだ」という言葉を思い出す。正当な労働・成果には正当な対価ってのはごく当たり前の話。それを不況だから、予算が無いから、節約するように言われてるからとの理由で値切ったり、さらには無料奉仕をさせようとするのは、ワガママ以外の何物でもないのだな。

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このページは、不破雷蔵が2017年6月 4日 07:10に書いた記事です。

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